毛色の話 ブルーマール | 福が来た!

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保護犬福丸の毎日のことを
お知らせするブログのつもりでした…

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暑いですねー!

毎晩毎晩暑くて(だいたい30度)、朝起きても(5時)28度とかで、

眠りも浅く、最近は9時頃には船を漕いでおります。

文章がおかしいのはそのせいです。ぜったいそのせいです。

暑さのせいですからねーーー!!!

 

いやもうほんとに、ホッカイドーあたりに移住したいくらいに暑いです。

犬1頭連れて生活できるくらいのお給料がもらえるなら、本気でこの暑い夏から逃げたい。

でも、私の車は雪に弱そうなので、冬になる前にこっちに帰ってこないとだな…。

在宅のお仕事ってないかしら…

(すでに意味不明)

 

さてさて、タイトルに話を戻しまして、ブルーマール。

シェルティでは有名な毛色ですね。

ダックスでは、ダップル、と呼びますが、同じ毛色遺伝子が働いている毛色です。

 

お写真で紹介したいところですが、手持ちの写真がないので、お得意のあの絵で。

 

まあ、あれです。おおざっぱにいえば、こんな感じです。

 

トライ

に、マール模様が入ったのが、ブルーマールですねー。(ダックスではシルバーダップルと呼びます)

 

マールというのは、毛色遺伝子の、マール遺伝子が働いた時に現れる模様です。

何をやっているかというと、過去にも何度か書きましたが、

マールが発現した部分の染色体を一旦切り刻んでから繋げ直す、という荒業をしています。

その結果、切れた部分のメラニン色素が働かず、毛色が無い状態になります。

なので、見た目、毛色が半分薄くなったように見えます。

 

半分、と言われてピンとくる人は少ないと思うのですが…

こんな感じで

左上から見ていって、右まで行ったら、2段目左側に戻って…

最後に右下を見ていただくと

どんどんどんどん細かくなっていって~

最後には、

こんな感じにグレーになっちゃうんですね。

マール遺伝子が働いているところもそんな感じで、

色が半分薄くなったように見えるのです。

 

で、黒が半分薄くなってグレーに見えるのを、ブルーと呼んで、

ブルーマール、とか呼ぶのですね。

 

さて、マール遺伝子は、顕性遺伝で、

マール遺伝子が1つだけあるだけで、マール模様が発現します。

 

遺伝子は2つで1セット、と繰り返し繰り返し言っていますが、

多分、シェルティ-飼いさんは、「ダブルマール」という言葉を耳にすることが多いんじゃないかと思うのですが

この「ダブル」が、マール遺伝子が2つ、という意味なのです。

 マール遺伝子が0の時……ただのトライ

 マール遺伝子が1つの時…ブルーマール

 マール遺伝子が2つの時…ダブルマール

(ダックスの場合は、ブラック&タンにマール遺伝子が1つの時……シルバーダップル

 2つの時は、ダブルダップル)

ちなみに、あんまり上手に表現できてないのですが、ダブルマールはこんな感じ。

黒いところと、グレーのところと、白く出てるところがあります。

トライのイラストと見比べていただいて、黒いはずなのに白くなっているのは

ダブルマールで白くなってしまった部分です。

お鼻がピンクになっているのも、ダブルマールのせいですね。

 

何故白くなるかというと、マール遺伝子は1つずつ別々に働くから、ですね。

そして、その範囲がたまたま重なった部分は、半分色が薄くなるどころじゃなく、

全部色がなくなってしまうのです。

 

マールは染色体をバラバラにちぎって繋ぎ直すという結構な荒業をしでかしてるんですが、

その結果、マールが出現した部分に視神経とか聴覚神経とか、脳とか心臓とかあったりすると、

その出現した部分により、その部分に障害が出ることがあります。

染色体がバラバラ事件で繋ぎなおされてるので、きちんと発達しないのですね。

それが、1つなら、確率はかなり低くて、視力が弱いなーとか、ちょっと耳が悪いなーと感じることがあっても、

飼い主さんでも気づかないことが多いと言われています。

でもマール遺伝子が2つ……ダブルマールで、マールが目とか耳とか脳とか心臓とかその他内臓とかに出現すると、

目が見えなかったり(眼球が小さかったり)、耳が聞こえなかったり、脳に障害があったり、心臓が奇形だったり、

内臓に疾患が出たりします。

そんなわけで、ダブルマールはスタンダードにおいて禁止されてるんですよね。

ちなみに、これらの疾患やら奇形やらは、遺伝しません。タチが悪いことに。

マールが発現したところに障害が出るだけなので。

(だからと言って、ブルーマールをたくさん産ませるためだけにダブルマールを産ませるとかいうのは外道です)

 

じゃあどういう組み合わせかというと、両親から1つずつもらって~と文章だけで説明しても判りにくいと思うので

図にしました。

トライ×ブルーマールはこんな感じ。

ブルーマール×ブルーマールはこんな感じ。

 

この図をそれぞれ見ていただくと、トライ(mm)×ブルーマール(Mm)は、

ブルーマール(Mm)、ブルーマール(Mm)、トライ(mm)、トライ(mm)で、

ブルーマールとトライの割合は50パーセント、50パーセント、

ブルーマール(Mm)×ブルーマール(Mm)では、

ダブルマール(MM)、ブルーマール(Mm)、ブルーマール(Mm)、トライ(mm)で、

ダブルマール25パーセント、ブルーマール50パーセント、トライ25パーセント

となってて、よく、50パーセントの割合でブルーマールが産まれるとか

25パーセントの割合でダブルマールが~とか言われてるのはこのためなんですが、

そこにいる犬を交配したとしても、確実にその割合で産まれるとは限りません。

多くの犬たちを交配していき、生まれた子犬の毛色を調べていくと、この割合になるという意味です。

 

ちなみに、最近どっかで読んだものには、マールはフェオメラニンには発現しない、と書かれてました。

フェオメラニン……赤茶の毛色で、トライなら麿眉部分とか口の周りとか、

ヘテロセーブルなら口周りとか、ピュアセーブルならほぼ全身の部分ですね。

真偽はともかくとして、もし本当の場合、

ピュアセーブルにマールが入った時に、そのマール模様は大変見分けにくいものになります。

もし見分けにくいセーブルマール同士を交配してしまったら、当然ダブルマールが産まれるわけで。

(だって遺伝子は持っているわけで、毛色に発現しないだけだから)

やっぱり、発現しないから問題ない、って話ではないと思うのですよね。

むしろ、発現しないからこそ、危険なわけで。

セーブルマールが産まれる組み合わせは良くないこと、と覚えておいて問題はないと思います。

 

 

うーん。

今度、シェルティの絵のも用意しよう。この犬はこの犬で可愛いけど、

シェルティでちゃんと説明できるようにしたいなぁ…

まあ、そのうちそのうち。

 

 

2018.08.11 ブルーマールのイラストを修正し、ブルーっぽく

       福丸の背中に黒っぽいのがあるとかなんとかって文章を削除(ちょっと前後とつながらなかったので…)

       あと、ダップルについてのも追加しました。

 

2020.04.29 2020.2.16 に「ブルーマールについて」という記事を書いてます。そちらもよければどうぞ。