ここまでなった皮膚病。治すには相当な根気がいります(飼い主さんの) | ママときどき獣医師〜ペットに負担のない治療を目指して〜

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ママ獣医師・鈴木綾香です。東洋医学、整体、理学療法、レメディ等、色々な角度から治療を行う往診専門の動物病院・オムニア自然療法ペットクリニックを福岡で開業しています。2020年4月に,福岡の福間海岸前に『ペットも人も元気になれる施設』P&Hをオープンしました!

おはようございますお願い

 

 

ママ獣医師の鈴木綾香ですパー



昨日は専門学校の日。



ラムちゃんが、豚骨臭くなってきたので、また学生たちにシャンプーをしてもらいに、同伴出勤



前から3ヶ月。



きっときっと少しは痩せてるはず!!と期待して、帰りがけに体重測ったら、、、



なんと!!



ソンナハズハナイ、、、



1キロも、微動打にしてない



学生たちから、爆笑された、、、


ラム、チーン



最近、下の子の枕代わりにされつつあるラムちゃん


ラムちゃん、春までに(もう春じゃないのか?!)あと7キロやせないと、去年のフィラリア薬飲めないよ


何度も何度も言ってるけど、こんなに太らせたのは私のせいではないから



義両親が飼っている間に、ものすごいことになってたんだから



ラムちゃん、うちに来てからこれでも中からの体質は相当変わりました



さて、そういえばラムちゃん、2月3日で4歳になりました

(インフル騒動で、お誕生日会どころか、豆まきすらできなかった我が家)



曲がり角の5歳までにちゃんと気を取り直して頑張ろう 

 

 

さて先日ご紹介した、皮膚病のダックスちゃん



ここ最近見ている皮膚病のダックスちゃんが、もう一匹いまして、、、

5歳のダックスちゃん


5ヶ月のときから、アトピー性皮膚炎と診断され、いろんなお薬を飲んでいました。


まぁとにかく初診のとき、ものすごい興奮で、ずっと走り回って、11月なのにハーハー言っていて、とにかく体が熱い熱い


舌の状態も見えますか?
かなりひび割れがあって、直接見るともうほとんど唾液もないくらいカッサカサでした
目の周りもこんな風に真っ赤ですごく痒そうにしてました

↑体全体も背中のラインが特に脱毛が強く、、、


↑脇のところもとっても痛そう

↑顎下

全体的に見ると、下半身のお尻周りもすごくて。
アップするとこんな感じ↓
↑尻尾の付け根の所です

↑おちんちん周り


体臭も強くてフケもたくさん出るとのことで


そして原因不明と言われた、突然の両手足の腫れ、出血。
こんな風に腫れ上がるもんだから、お散歩行って興奮するとすぐ手から出血するのでなかなかお散歩も行けず


他にも血尿や尿にかなりの細菌が出たり、、、


もうあれやこれやといろんなことが起きていて


お薬もステロイドにアトピカにアポキルにチラージンに、、、とにかく痒みを抑えようとあれこれ出てはいるんですが、もうずーっとかいてる。


ずーっと落ち着かず動き回ってる


初診で見たとき、『これは相当時間がかかるな、、、』と思いました


こういうとき、初診でかなり飼い主さんの意識確認をします。


・時間やお金がかかっても体の根本から本気で治していくのか?


・もう五年もお薬で痒みを『抑えてる』から、漢方を使いだして本来の体質が出だすと、一旦相当痒みが増すけど大丈夫か?


・かなり根気がいるので、途中で終わると意味がないけど大丈夫か?


・段階を踏んで状態を判断しながらお薬が安定するまでは、何度も連絡を取り合いながらやる必要があるけど大丈夫か?


たぶん、普通の動物病院なら、


『痒そうだねぇ。とりあえずこのお薬飲ませて2週間後にまた見せに来てください』


で終わりでしょう、、、


でも私はこの子と飼い主さんにとって、ここからの数カ月がかなりの勝負になると思いました。


絶対めげたくなるから、そこでのフォローも絶対にいるなと。


ありがたいことに、飼い主さんが上記のことをすべてご納得の上、『もう絶対治してあげたいんです!!』という強いお気持ちだったので、『じゃあ、長期戦になるけど、一緒に治していきましょう!!』ということでスタートしました。


何度も書いてますが、皮膚病の子は、ほんとにほんとに途中でめげてしまわれる(飼い主さんが)方が多いので、私もしつこいくらいに事前のお話をするのです。


それで、続けれないなと判断した場合には、正直治療をお断りすることもございます。


だって、途中でやめる可能性があるなら、変に本来の体質を出してしまうより、その子にとっては『かゆみを抑えていたほうが楽』なことだってあるから。


最初にお話しているのに、『漢方飲んだら痒みがひどくなった』とか『一ヶ月飲んでも全く変わらない』などと後から言われても困るので、どういう目的があって、漢方を飲むのか、どれくらいかかるのか、そういう話はとことんします。


1年お薬で抑えてたなら、だいたいもとの体質を出してそこを治すのに倍の2年はかかることもあります。


でもこの子みたいに、皮膚病だけでなく、いろんな火種があちこちで燃えている状態って、いつか大火事を起こしてしまうのです


それをいつの段階で鎮火させてあげるのか、根本的に治してあげるのかは、飼い主さんの意識次第だと思います。


厳しいことをいうようだけど、動物を飼うってそう簡単なことじゃないんです。


お金も時間もかかります。


飼い主さんが、その子のケアについて『勉強する』時間もお金もいります。


何でもかんでもネット情報だけで、知識は入ってきませんよ(その情報が本当かどうかは、どうやって判断するの??)


それを覚悟してみなさん飼ってくださいね。


この子の体質、その後についてはまた書いていきますね。


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