春に多くなるわんこの前庭疾患 | ママときどき獣医師〜ペットに負担のない治療を目指して〜

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ママ獣医師・鈴木綾香です。東洋医学、整体、理学療法、レメディ等、色々な角度から治療を行う往診専門の動物病院・オムニア自然療法ペットクリニックを福岡で開業しています。2020年4月に,福岡の福間海岸前に『ペットも人も元気になれる施設』P&Hをオープンしました!


こちらにも前庭疾患、詳しく書いてます〜!


今度のセミナーのときにもまた詳しくお話していきますよ


こんにちは爆笑


ママ獣医師の鈴木綾香ですパー


ここ最近わんこの前庭疾患の往診が立て続けにありましたびっくり


「特発性前庭疾患」


という病気を聞いたことがあるでしょうか?


「前庭」というのは、耳の奥の辺りにあり、体の傾きなどを調節するようなところです。


「特発性」というのは、突然、何の原因も分からず起きたという意味です。


つまり、「突然顔が傾いて、立てなくなったり、ふらついたりする」病気です。


西洋医学では、原因不明のときに「特発性」と言う言葉がつくことがあります。
 

しかーし、東洋医学的にみると、この前庭疾患は、
「肝陽上亢証」といって肝の気が上半身に上り過ぎたことが原因と考えますカナヘイびっくり


肝は気を巡らせるところで、によく働きますが、暴走してしまうと、「木」のように、気を上へ上へと上がらせてしまいますショックなうさぎ


東洋医学的に、「腎」と「肝」は親子のような関係にあるのですが、親である「腎」が弱ると、春になって、暴走し出した子供の「肝」を押さえられなくなってしまい、色んな症状を引き起こしてしまいます大泣きうさぎ


まるで、反抗期の子供みたいですねううっ...


このシュナちゃんもそんなことが体の中で起こっていましたダウン

このシュナちゃんは、ずっと見ていた子ですが、寒くなった年末くらいから、足腰に力が入らなくなるようなことがあったそうで、少しずつ「腎」が弱ってきていたようですあせる


それが、今回暖かくなってきてドカンと肝の方への負担が出てしまいましたガーン


突然(経過を聞くと突然ではないけど)、バタッと倒れ、眼振と斜頸(首が傾くこと)が起きたそうですガーン

それからうまく立てなくなり、立ててもふらついてじっとは立てず、船酔いのようにムカムカするので、嘔吐もあったそうです。


治療は、鍼で肝の気の巡りをよくしてあげて腎の力を補ってあげるような治療をしましたカナヘイうさぎ


そして、私が帰った後、自分で立ってお水を飲み、ソファーに乗ってきたそうですとびだすうさぎ2


この疾患になってから、自力でそんなことができなかったそうですびっくり



まだ少し顔は傾いていますが、それまで顔をあげれなかったのが、しっかり上がって、足に力も入ってきていますねおねがい



前庭症状は時間と共に、落ち着いてはきますが、シニアの子だと「そのまま寝たきりになってしまった」というのもよくあります大泣きうさぎ



前庭疾患のような眼振や斜頸だけでなく、
てんかん発作や筋肉のふるえ(手足のふるえや頭部の揺れ)、筋肉がピクピクなるのも春には起こりやすくなりますううっ...


以前にも書きましたが、「目」に症状が出やすくなるのも春になります。


このような症状が出ているときは、
「気のめぐりが悪い」
というサインなので、早めに鍼灸治療を受けられることをおすすめします気合いピスケ


寝たきりにならないように、シニアの子は早め早めにケアをしてあげる必要がありますねカナヘイきらきら


春に起きやすい病気やケアなどの方法を知っておくと、飼い主さんがやれることはもっともっと増えますつながるうさぎ



お近くの方はぜひカナヘイきらきら