
ママ獣医師の鈴木綾香です

リキくんのお話、3回目になりました

リキくんは、色々勉強させていただくことが多かったので、まだまだ続きます

前回リキくんは、「血熱」という状態だとお話しましたが、五臓六腑という、臓器に着目すると…
「心(しん)」
を弱めていることがわかりました。
というのが、リキくん、心兪周辺を中心として肩周りがカッチカチにかたーくなってたんです


リキくんの場合は、「心」を痛めていたのですが、では「心」て何でしょう?
実は、「心」だから必ずしも心臓が悪いということではないんです。
中医学の考えでは、「心」は、
「血」を全身のすみずみまで行き渡らせる臓器であるとともに、
「体を温める臓器」
でもあり、
「精神の守護役」
とも言われています。
体を温めるというのは、なんとなくわかるかもしれませんが、心が精神??てなりません?
わかりやすく言い換えると、心は
「愛情」

に関わる臓器と言われています。
そのため、保護犬のように
「捨てられたり」、
「飼い主や同居している動物が亡くなったり」
するなどの強く心を痛めるようなことがあると、心に関わるところに不調が出てきます。
リキくんは、元々、保護犬さん。
飼い主さんから、お話は聞きましたが、色々な過去があったかもしれないとのことで、排泄も「ふせ」の状態で小さくなって行うとのこと。
おそらく紀州犬ということもあり、とっても賢いので、以前受けた記憶が今もまだ残ってるんでしょうね

心を痛めすぎると、体を温める機能がおかしくなって、逆に
「体が温まりすぎる」
➡「熱をもつ」
➡「体のエネルギーなどの気も滞る」
➡「手足や耳など末端に熱がこもり、痒みや炎症を起こす」
となったりします。


心は「舌」とも関係するので、舌の違和感があるのかもしれません…

リキくんは、肩周りがカチカチだったのと、すごく用心深くて、鍼を刺した瞬間痛がってしまい、背を向けてしまったので、ローラー鍼を使ってまず、凝りをほぐしてあげました

手足は熱かったんですが、体は冷えていたので、肩周りを中心に温灸&マッサージしたところ…
「手足が冷たい!!
リキのこんな冷たくなった手足初めてです!!」
と、飼い主さん興奮気味


リキくんママのブログ
鍼を使わなくても、ローラー鍼と温灸、マッサージをうまく使えば、効果はあるんですよー

リキくんは、漢方で、熱を出して抑えてくれるようなものを処方しましたが、心の問題はレメディも効きそうだったので、レメディーも処方しました

次回は、レメディーのお話もしたいと思います

さぁ、今から月1回の中医学の勉強会ですー

皆様にたくさんのお話が出来るよう勉強してきますっ

…つづく