定年後9 人類は神の領域まで進歩した

 

明治維新から今日まで、約1世紀半。

 

これは人類の歴史でみれば、ほんの瞬間でしかない。

 

人生100年時代を長いと見るかどうか。

 

人類の歴史からすればこれも一瞬であろう。

 

しかし、この一瞬とも言える期間に人類は大きく変貌した。

 

電気の時代は夜でも普通の生活を可能にした。

 

東海道53次。

 

歩いて移動した時代、何日掛けて江戸と京都を移動したのだろう。

 

鉄道が発達し、そして、今日、新幹線で日帰りが可能となった。

 

鳥のように空を飛べたらなあ。

 

飛行機はこれも可能にした。

 

家庭の主婦は炊事・洗濯・掃除・出産育児で一生を終えた。

 

家庭電化は今まで主婦が担っていた大きな時間を開放した。

 

そして、電話は世界との通話を可能にしたが、

 

IT時代は、瞬時に世界との交信を可能にした。

 

また、iPhoneは、いつでもどこでも世界とつながれるだけでなく、

 

これは魔法の玉手箱といえるような多機能を持っている。

 

そして、今日、人間の頭脳を持ったロボットを作ろうとしている。

 

これらの一つ一つはまさに神業といえるようなものである。

 

文明の発達というのは神の領域と言えるようなものまで達成し続けているのである。

 

ところが人間の精神性というとどうだろうか?

 

論語で孔子が説いたのは紀元前と言われるが、

 

その時代から人間の精神世界は果たして進化しているのだろうか。

 

物資の発達と比べ、精神世界は進歩なんかしていないとも言える。

 

この物質と精神との大きな格差。

 

ここに現代の病根があると思えてくる。

 

であれば、一人ひとりは生きているかぎり、心を磨き続ける。

 

これが大切なことと思えてきます。

 

 R1.6.6  福岡 英一