- 続いてsachiです。
息子は先月後半から登園しぶりを始めています。
最初は泣き叫んで力いっぱい抵抗し、制服を冷凍庫に隠すなどしました。
登園しぶりの原因としては、
季節の変わり目による自律神経の乱れ(手の皮が広範囲で脱皮するようにベラッと向けてきました)、
花粉症による不具合(鼻水や鼻づまりで不機嫌)、
発表会の練習が始まったことによる音環境のストレス、
皆と同じようにできないことへの葛藤、
視線恐怖症の傾向・・・などが複雑に絡んでいるのではないかな、という感じです。
無理やり連れて行くことで解決はできないと考え、
気持ちを切り替えて息子と話し合いをしました。
「何時から何時までだったら行けるのか?」
「どこだったらいいのか?(教室にはいらなければいいのか?職員室だったらがんばれるのか?)」
「誰とだったらいいのか?(私と一緒ならいいのか?好きな先生と一緒ならいいのか?)」
よく話し合って、行けると息子が納得できた時間(当初は11時)から、
私とたったの30分だけ幼稚園にいることから始めました。
登園時間をずらすことはしても、
寝起きする時間や食事の時間等は変えないようにして、
幼稚園の定時にあわせて家でおあつまりごっこや療育をしたり、
普段苦手でチャレンジしようとしないこと(美容室や病院、予防接種)に誘ったり(幼稚園にいかないでいいなら頑張る、と驚くほど素直にチャレンジし我慢した)しました。
また、そのときがんばったことも登園して幼稚園の先生に報告して、
がんばったことをほめてもらい自信をつけさせました。
寄り添いつつも、少しずつ刺激や変化をつけ回復を待ち、
何とか休まずに毎日登園をし
(今では泣き叫びやひどい抵抗はしなくなり、制服も着れるようになりました)、
だんだんと幼稚園にいる時間を増やすとともに活動範囲を広げることができるようになってきました。
そんな折、病院で作業療法士さんにアドバイスをいただきました。
「家庭でも幼稚園でもできるだけのことはしていてとてもよい感じです。
あとはこの調子で本人の回復を待つ間に、環境を整えることが必要です。
環境を整えないとこの子は教室にはいれないままになってしまいます。
具体的に言えば、クラスメートにこの子への関わり方について考えてもらう段階です」と。
確かに、息子のクラスの子どもたちには優しい子もいるのですが、
息子の聴覚過敏を知らないため、
遅れて登園したとき等、ガチャガチャと楽器の大きな音を立てながらみんなで寄ってきて、
口々に息子に話しかけてくるような感じになると、息子はとてもつらそうです。
調子のいいときは息子もそこそこ平気だと思うのですが、
今は調子が悪いためもろに聴覚過敏のつらさが増しているようです。
さて・・・どのようにしたらいいものか。
私自身がクラスの子どもたちに直接説明する時間をとっていただいてもいいし・・・
・・・でもそれでは指導の継続に無理が出てくるかな?
かなり考えたのですが、担任の先生に子どもたちへの説明をおまかせすることにしました。
でも、ここは一番大切なところ。
ここで先生による正しい理解がなければ、
今後も必要になるであろう次の一手につながらなくなってしまいます。
そこでさりげなく先生にお渡ししたのがこの絵本です。
- 発達凸凹なボクの世界: ―感覚過敏を探検する― (子どもの気持ちを知る絵本)/ゆまに書房
- ¥1,944
- Amazon.co.jp
主人公が小学校低学年なので、多分その年齢の子ども向けの絵本です。
絵本のあとに感覚過敏についての大人向けの分かりやすい説明もついています。
先生自身の指導上の困惑や迷い(健常児とはまったく違ったアプローチが求められるため)を
ふっきっていただくのにもちょうどよさそうな内容でした。
「クラスの子どもたちにもこの絵本を読んでやってほしいな」と思いつつも、
あえて先生にはそう頼まずにお渡ししました。
先生自身に子どもたちへの効果的な指導を考えていただくことによって、
より今後につながる取り組みが期待できると判断したためです。
先生は絵本をお渡しした週が明けてすぐ、この絵本をクラスの子どもたちに読んでくださり、
最後に息子への接し方について、
「今は調子の悪い時期だから、この子と同じように苦しんでいる。そっと話しかけたり、そっと近づいたりしてほしい」
と伝えてくださったとのことでした。
おかげさまで、それからは子どもたちは
「〇〇くんって、大きな音はキーンッてなってお耳が痛いの?」とか、
「〇〇くん、今は音だいじょうぶ?」とか言ってくれるようになりました。
説明していただいた週から、息子は教室にいることができる時間が増えてきたようです。
登園しぶり、解決までもうひと頑張り・・かな?
あせらず、着実に、前に進もうと思います。