今回は先ごろ発足した市内の文学系史跡巡りサークル・ユメノマタ夢(@yumenoyume09)を始め、テン大books、福岡映画サークル協議会、北九州・木曜読書会(@mokuyou_dokusho)などの県内の文化系サークル関係者様。また、米文学ファンには嬉しい素敵なゲスト様にもご参加頂き、充実した回となりました!各会のご活動は本アカウントでも随時お知らせして参りますので、皆様ぜひご参照の上、お気軽にご参加下さい!(*文末に各サークルのリンクあり)(スタッフ1号)
私は諸用があり欠席してましたが、皆さんの紹介本が濃い…!特に涙香の超訳を乱歩が現代語訳とか、円城塔の小説のストーリーのような実際の本があるのですね。めっちゃ面白そうで気になりました。あとは、SFファンタジア見たかった…欠席すみません…(スタッフ3号)
2月17日、大名・酒場のシャトルで「第26回福岡文化系読書会」を開催し、24名様にご参加頂きました😊!皆様ありがとうございました🙌
— 福岡文化系読書会 (@fukuokabunka) 2019年2月28日
当日紹介された本は次の通りです。 pic.twitter.com/5Leg62XhJH
【参加者】小川洋子『琥珀のまたたき』講談社文庫
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「母と兄弟4人が末娘の死によって母が兄弟を守る為に監禁する状況を作ってしまいますが、兄弟は其々の特技や想像力を働かせて幸せに暮らそうとします。兄弟の豊かな想像力とそれでも埋められない心の傷が著者ならではの細かな描写で書かれている作品」 pic.twitter.com/jTGU4stsez
【参加者】貴志祐介『天使の囀り』角川ホラー文庫
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「最高に気分が悪くなります。この本を読んだ後には肉類は食べられません。でも、それが癖になってしまって、何度も何度も読み返しては吐き気が……。伏線が緻密でミステリ好きには堪らない1冊です。読む場合は本当に注意して下さい」 pic.twitter.com/llGXibAUNJ
【参加者】貴戸理恵『「コミュ障」の社会学』青土社
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「本書は『コミュ障』について書かれた本ではない。『ひきこもり』について書かれた本である」 pic.twitter.com/oXzJFDUDmq
【参加者】黒岩涙香、江戸川乱歩訳『死美人』河出書房新社
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「ガボリオのルコックシリーズのパスティーシュ『ルコック氏の晩年』をボアゴベが書いて、それを涙香が訳して(極端な意訳)、乱歩が現代語訳した、という経緯だけでも面白いです。新聞連載だったのでワクワクドキドキの展開‼︎」 pic.twitter.com/PHGBZbIOJo
【参加者】斎藤茂太『茂吉の体臭』岩波現代文庫
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「短歌の巨匠・斎藤茂吉を長男・茂太が身近な事などにふれて書いている興味深い本。外面が良く、内面が悪いなど、そして気が短い、人間らしい面が多い。次男・北杜夫が、短歌はあんなに素晴らしいのに、身近に接すると、まるで別人と述べている」 pic.twitter.com/XDUTL3MaMR
【スタッフ2号】
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司馬遼太郎『新撰組血風録』角川文庫
「私の人生の方向性を決定づけた本。歴史の面白さ、読書の楽しさ、物語に没頭する恍惚感……そういったものを全て教えて貰った。色んな時代小説を読んだけど、この時期のシバリョーを超える高揚感に満ちた文章にはまだ出会っていない」 pic.twitter.com/2B1U3nGjie
【参加者】Jam、名越康文監修『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』サンクチュアリ出版
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「SNS疲れ。ブラック企業から抜け出せない。人間関係に悩む現代人にとってハッとさせられる1冊です。私も何度となく読み返して癒されました。ネコのマンガもほっこりします!」 pic.twitter.com/uoT07399h2
【参加者】谷川浩司、河合隼雄『無為の力』PHP研究所
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「ただただ何もしないでいること(無為)の難しさ、素晴らしさがよくわかります」 pic.twitter.com/CnknvjTl8x
【参加者】永美太郎『エコール・ド・プラトーン⑴』リイド社
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「1923(大正12)年、大阪。関東大震災後、『大大阪』の愛称で親しまれる大阪にモダニズム文化が花開いていた。そこに集う文士達の、青春群像劇開幕」 pic.twitter.com/dQGljVbU7o
【参加者】新美南吉、かみやしん『でんでんむしのかなしみ』大日本図書
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「どのような売れている映画やベストセラーでも泣いたりしなかった自分が唯一読んで涙を流した本。自分が泣くことはあまりないので凄い本だと思った」 pic.twitter.com/8LG5mfYhW5
【参加者】ひすいこたろう、白駒妃登美『人生に悩んだら「日本史」に聞こう』祥伝社黄金文庫
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「日本史が好きな方も苦手な方も人生に悩んでいる人もいない人も、つまり、どんな方にもオススメの本です。『得か損か』ではなく『粋か野暮か』、そんな判断基準を教えてくれる1冊です」 pic.twitter.com/fLj0jyRCVx
【参加者】深緑野分『戦場のコックたち』東京創元社
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「私がほとんど知らない、アメリカ軍のフランスでの戦闘が描かれています。各章毎に所謂『日常の謎』が起こります。ミステリ小説ではありますが、起こる場所は明日をも知れない戦場、という私が今まで読んだことのない作品です」 pic.twitter.com/jsvNXtLiol
【参加者】福田ますみ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』新潮文庫
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「嘘を平気でつく人間の心理、嘘で被られた被害者の苦悩を描いたノンフィクション・ドキュメンタリー作品です」 pic.twitter.com/pbVCAknxMG
【参加者】三島由紀夫『天人五衰 豊饒の海(四)』新潮文庫
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「輪廻転生、仏教、神道、戦前と戦後日本、タイ、インドなどに渡る非常に規模の大きい『豊饒の海』のシリーズの結末として、とても面白く読みました」 pic.twitter.com/KiJ9kM4AX8
【参加者】水野敬也『夢をかなえるゾウ3』飛鳥新社
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「辛いこと、苦しいことが沢山あるけど頑張る人生と、楽をして人を使ったり人のせいにしたりして自分の楽を追求する頑張らない人生。ガネーシャは、人間は2つの生き方から1つを選べると教えてくれます」 pic.twitter.com/FQVukcQdz5
【参加者】夢野久作と杉山三代研究会事務局『夢の久作のごとある』不知火書房
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「最初は夢野久作に興味を持ったのが始まりでしたが、杉山三代(茂丸・久作・龍丸)にも興味が広がり、日本の近現代やアジアにも興味が出てきました。久作の人物像を知りたい人、杉山三代の入門書としてもおすすめです」 pic.twitter.com/GuyVqIYDUS
【参加者】『SFファンタジア』学研
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「買ってはイケない……」
【スタッフ1号】ニコルソン・ベイカー『U&I』白水社
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「印象論や調査不足など、評伝を書く上での禁じ手で描かれた私的アップダイク伝。それでも深く、面白い作品たりえているのは、偏に著者の文才の為せる業なのだろう。故・藤澤清造への妄執を語る西村賢太作品の魅力に似ているように思った」 pic.twitter.com/2VZs03P0m6
【参加者】ミヒャエル・エンデ『鏡のなかの鏡 迷宮』岩波現代文庫
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「連作短編集。30話が少しずつ繋がりを持っています。夢のように脈絡を欠いた、流動的なストーリーを楽しめる方向けです」 pic.twitter.com/zGpbr6Xwrz
【参加者】①エリック・ハズペス『異形再生』原書房/②江本創『幻獣標本箱』風濤社
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「幻想世界の住人達の解剖図と標本を扱った本。古典では『鼻行類』や『平行植物』等がある。最近ではモンスターの本が多く出ている中で、世界的には『異形再生』、日本を代表するならば『幻獣標本箱』の2冊が面白い」 pic.twitter.com/mCjF5f51eb
【参加者】ジョージ・オーウェル『1984年』ハヤカワepi文庫
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「設定が斬新。それを活かす話の運びも見事。憎悪時間、二重思考などのアイデアが良い。1949年作だが、後の北朝鮮などのシステムによく似ているのは驚く。参考にしたのだろうか?」 pic.twitter.com/TwaOtRDJqJ
【参加者】ガッサーン・カナファーニー『ハイファに戻って/太陽の男たち』河出文庫
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「自分の住む世界とはかけ離れすぎていて何を言えばいいのかわからなくなる。これはイスラエルで今も現実に起こっている悲劇の物語」 pic.twitter.com/3YClHEr9Ho
【参加者】レベッカ・ソルニット『ウォークス 歩行の精神史』左右社
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「歩くことと思考の関係を様々な歴史や事象から考える1冊。著者の話を聞いてさまようような感覚。個人的に今年のベスト3に入りそう!」 pic.twitter.com/cgXEQRxNtc
【参加者】Ta-Nehisi Coates“We Were Eight Years in Power”One World
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「若手黒人知識人タナハシ・コーツによるエッセイ集。オバマが大統領を務めた8時間についてのアメリカ社会を克明に記録している」 pic.twitter.com/ipUGDwDjkw
今回ご参加いただいた文化系サークルのご案内
https://twitter.com/yumenoyume09
■テン大books
福岡テンジン大学の読書サークル。毎月第4日曜日の午前10時、天神のカフェなどで、テーマを設けた読書会を開催(テーマに沿わなくてもOK)。参加無料(要ワンオーダー)。
http://tendaibooks.blogspot.com
■福岡映画サークル協議会
年6本の映画を選び、自主上映会を開催。
https://www.fukuoka-eiga-circle.com
■木曜読書会
北九州で毎月最終木曜日の夜に課題本形式の読書会を開催。