日本武道館で行われた全国戦没者追悼式に参列しました。佐賀県からも、多くの方にお越しいただいていました。

 

式では、岸田総理の式辞ののち、天皇陛下のお言葉を賜り、衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官、遺族代表がそれぞれ追悼の辞を述べられました。

 

それぞれのお立場でのお言葉は重いものがありましたが、私は尾辻秀久参議院議長の追悼の辞が一番印象に残りました。以下、全文引用します。

「本日ここに、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、全国戦没者追悼式が執り行われるにあたり、参議院議長として、謹んで、哀悼の誠を捧げます。

父は、32歳で戦死をいたしました。母は、残された私と妹を、女手ひとつで、必死に育ててくれましたが、41歳で力尽きてしまいました。母も戦死したと思っております。戦争がなければ、早く死ぬこともありませんでした。

子どもの頃は、一度でいいから、お腹いっぱい御飯を食べてみたいと思っておりました。そんな私を、先日、参議院の議長にしていただきました。

平和な時を生きた、おかげさまであります。父より50年、母より40年長く生きております。残された命は、戦争の悲しさを伝える語り部として生きてまいります。

この平和が、取り返しの付かないほど、大きな犠牲の上に築かれていることを忘れてはなりません。私たちにできることは、散っていかれた方々のことを忘れないことであります。

平和を守るために、力の限りを尽くします。戦没者の御霊に、そのことをお誓い申し上げまして、追悼の言葉といたします。」

尾辻議長は懐の深い方ですが、若い頃のご苦労がそのお人柄につながっているのだと思いましたし、戦争はあってはならないことを改めて感じさせるものでした。

犠牲になられた方の御霊に心からの哀悼のまことを捧げるとともに、平和の維持ために全力を挙げたいと思います。

 

政府は輸入小麦の売り渡し価格を当面、据え置く方針を固めました。食において裾野の広い小麦の価格高騰は、多くの方に影響を及ぼしています。価格の抑制策をとるのは14年ぶり。今後具体策を詰めていくことになります。