アメリカのファイザー社が、新型コロナウイルスワクチンの製造販売承認を厚生労働省に申請したことを発表しました。日本で新型コロナウィルスワクチンの申請が行われるのは初めてです。

ファイザー社のはmRNA(メッセンジャー アール エヌ エー)ワクチンで、ウイルスの遺伝情報をヒトに投与し、体内でウイルスのタンパク質を作らせることによって免疫を誘導するもので、これまで日本において投与されたことはない形式のものです。

 

承認に向けた審査が行われますが、早く実用化してほしいというニーズと、副反応等への安全性をしっかりと確保すべきとの声を同時に満たすのは容易ではありません。

感染者と接触する確率の高い医療従事者などの方々から接種を始めて、徐々に対象を広げていくようなことも考えなければなりません。

 

新型コロナウイルス感染症対策本部。「今後の取組について(中間整理)案」を示して議論を行いました。さまざまなご意見がありましたが、了承されました。

今後の取り組みとして、①感染予防策の進化、②検査体制・保健所の強化、③医療提供体制の拡充、④医学的知見の集積と治療薬・ワクチンの研究開発、⑤偏見・差別問題への対応、⑥経済と生活の支援、⑦東京オリンピック・パラリンピック、⑧制度のあり方、⑨感染症対策のガバナンス体制、の項目に分けて、それぞれに具体的な内容を盛り込んでいます。

⑧の制度のあり方に関しては、感染症法と新型インフルエンザ特措法の改正を次期通常国会で行うべく、改正を行うべき項目についても整理しました。知事会からの要望などにも沿った内容となっています。

この案をもとに政府と調整を進めていくことになります。