1856c738.jpg私は、障がい福祉をライフワークの一つとしている。
議員となって、厚生労働委員会で初めて審議に加わったのが「障害者自立支援法」だった。その際に、本当に多くの方々から手紙を頂き、政治の意志決定が人の生活をどれだけ大きく左右するかを実感した。

果たして、自立支援法は可決した。私たちは、「障がい者が主役。障がいを持った人も、地域で生き甲斐を持って暮らすことができる環境をつくる」という、その精神は間違っていないという自信があった。

しかし、実際に法が施行されると、多くの人が怒りや戸惑いの声をあげた。理念と中身が乖離している部分があったからだ。

私たちは、これまでも数回にわたって改善を図ってきた。そして、4月の3年後の見直しに向けて、与党としてとりまとめを行った。環境はずいぶん変わると思う。

私は、法を通した一人として、ずっとこの問題に向き合っていくことを決めた。

私がお世話になった橋本龍太郎氏は「政治は弱者のもの」と言っておられた。民主主義は多数決だが、ややもすると少数の弱者が取り残されてしまう。
しかし、この世に生を受けたものすべてが、生き甲斐を持って過ごすことができるためにも、少数の立場が弱い人たちに対して政治がどのように向き合っていくかが大切だと思う。そのような思いもあって、私は社会保障を勉強している。

さて、今日から3日間、障がい者関係の全国で一番大きい大会とされる「アメニティー・ネットワーク・フォーラム」が開催される。
毎年、シンポジウムにパネリストとしてお招きいただいているが、今年は今日の22:00から行われた「障害者自立支援法でものたりないと思うこと」というセッションに参加した。

利用者負担、所得保障、権利擁護等について4名のパネリストが意見を述べあった。
応能負担になったほか、資産要件の撤廃や心身障害者扶養保険制度の給付金の所得からの除外、グループホーム・ケアホームの入居者への軽減措置など、今回の見直しは大きな前進となっている。さらにどの部分を充実させる必要があるかについても興味深い議論があった。

また、障がいの範囲について、発達障害は入ることになったが、難病はいまだに課題となっている。また、発達障害が入っても、今の程度区分判定では適切なサービスが受けられるのかといったことも課題となろう。

また、家族支援の問題、特に子どもにとって親の意識の問題をどのようにとらえるか、障害者権利条約の批准と併せて差別禁止や虐待防止の法整備をどのように進めるかといった転について、多岐にわたる議論が行われ、とても充実したセッションだった。

そのあと、出演者による打ち上げや、佐賀からの参加者による懇親会にも参加し、寝たのは3:00を大きく回っていた。