私は政治活動を行う中で、「人を思う。佐賀を思う」ということを心がけてきました。今年の夏のキャッチコピーにも使っています。

というのも、今の政治が本当にそこに暮らしている「人」たちのことを思っているか、疑問に思うからです。
政治家は、自分たちのための政治を行っていないでしょうか。「人」がどこかに行ってしまっている気がして仕方がありません。

普天間の問題も沖縄の方の気持ちを膨らませるだけ膨らませて、結局その思いを粉々にしてしまいました。諫早湾干拓問題も、前大臣が参院選前の結論を約束したにもかかわらず、大臣が替わって先送りされ、みんな振り回されたわけです。

私は、政治を志して以来、佐賀県内の本当に多くの方々の声を頂いてきました。
みんな、まじめに、一生懸命に、額に汗をしながらコツコツ頑張っていらっしゃる。たくさん文句もあるだろうけど、寡黙に、自分の職責を全うされています。

その方々の思いに政治は応えているのでしょうか。
こども手当商戦に群がる方々の映像をテレビで見ると、政治がおかしな方向に行っているのではと思います。
誤解のないように言っておきますが、商戦を考える企業や、列をなす親御さんたちが悪いのではありません。現金を交付する手法をとっている政府が悪いと言っているのです。

家計は厳しいから、手当はないよりもあった方が助かるでしょう。
でも、その財源は借金です。お子さんたちが、将来自分たちで「利息」までつけて返さなければならない。そんなやり方が、お子さんたちのためになるのでしょうか。

そもそも、子どもを育てるのは親の役割です。
でも、仕事が無い。あっても低い賃金で抑えられている。であれば、行うべきは、景気を回復させること。雇用を生み出し、働いている方々の所得を向上させていくことです。
所得が上向けば、その中で何とかやりくりをして、その中でお子さんたちを育てることもできます。財政状況を考えると、未来永劫子ども手当を配り続けることは不可能に近い。であれば、経済成長によって収入を増やすことを考えるべきなのです。

具体的には、企業では法人税の引き下げや、資金繰り対策の強化で経営を安定させ、新規採用を行った企業に対する助成金制度などで雇用を促します。
地域に必要不可欠な基盤整備も行っていきます。

農業では、すべての品目を対象にし、農業の多面的な機能を評価した「日本版直接支払い」を導入し、農家の所得の向上を図ります。
諫早湾干拓の長期開門の実現。漁業環境の改善や林業の振興にも努めます。

安心できる社会のための子育て支援、年金、医療、介護の充実はもちろん必要です。
「手当てよりもサービス」を掲げ、何に使われるか分からないこども手当ではなく、幼稚園・保育園を無償化します。給食費も無償に。子どもの医療費も無償化します。
保育所や放課後児童クラブの整備も進めていき、子育て世代に本当に必要な支援を実施します。もちろん、所得制限のある従来の児童手当は残します。

私の試算では、幼児教育の無償化(約8000億円)、小学生の給食費の無償化(約3000億円)、医療費の無償化(就学前までで1,400億円、20歳までで7,200億円)と、全部足し合わせても1兆2400億円~1兆8200億円と、子ども手当満額支給の場合の5.4兆円に比べると遥かに安いお金で出来ます。

であれば、必要な子育て支援と併せて、年金や医療、福祉の充実を行っていくべきです。

私は、高額医療費の上限負担を引き下げ、大きな病気の方の負担も軽減していきます。併せて、子宮頸癌ワクチンや、肺炎球菌ワクチンへの国の助成で、病気にかからなくて済む環境を整備していきます。不妊治療の助成枠も拡大します。

年金では、低年金者対策、無年金者対策を進めます。年金の受給資格を25年から10年に短縮し、未納期間は大きくさかのぼっての納付できるようにするなど、誰もが満額の基礎年金をもらえるようにします。
衆議院厚生労働委員としての4年間の経験を活かしていきます。

少子高齢化を迎え支え手がますます少なくなるからこそ、行政改革を進め、税金から給与をもらう人を減らしていくことが必要です。国会議員定数722人を6年後までに500人にし、その後も、削減を続けます。公務員の総人件費も2割削ります。天下りもなくしていきます。
そして、必要なところにお金が回る社会を作っていきたいと思います。

ほかにも、教育の充実、環境対策、外交・安全保障面での信頼回復など課題は山積しています。

今回の参議院選挙は日本の行く末を賭けた大きな大きな戦いとなります。
一つの勢力に権力が集中し、歯止めがかからない現状を打破し、参議院においてチェック機能が働く状況をつくらなければなりません。
私は、皆様方の思いをすべて背負って、政治生命のすべてを賭けて臨みます。
国に伝えたいこと、議論したいことが山ほどあります。
佐賀の声を国に届けさせてください。