政治家の身の処し方は、とても難しいものです。
それぞれが、自らの意志をもって政治家となっている訳ですから、

自分の思いと党の政策が必ずしも一致しないのは当然です。

ただ、自分の思いを実現させるためには仲間が必要ですから、

政党のようなグループに所属しなければ、その思いの実現は

困難でもあります。

政治家同士との信頼、有権者の方々との信頼が崩れれば、

政治家としての活動はままなりません。新しく政党を立ち上げたり、

離党をしたりする場合には、そこに大義が見いだせなければ、

多くの方の理解を得られないでしょう。

ましてや、2~3年の間に次々と政党を渡り歩くようなことになれば、

「なぜ」という説明がより必要となります。その政治家本人のポスト欲

であったり、自己保身のためであるというにおいが少しでも感じられると

大義を失います。

たちあがれ日本の与謝野共同代表が離党届を出しました。

大臣としての入閣もとりざたされています。私は、自民党時代、

与謝野先生の政策に通じたところや、官僚をうまくコントロールしながら

実現に持っていくところなどを尊敬していました。

でも、その後の自民党離党まではともかく、たちあがれ日本の共同代表

として全く理念の違う民主党政権との連立を画策したり、その党を

離党して政権の中に入ろうという姿勢には、どうも腑に落ちない部分が

多すぎます。素晴らしい政治家だからこそ、みんなが納得する説明を

していただきたいと思います。

民主党の両院議員総会も、波乱含みだったようです。全く理念や考えの

違う方々の対立を見ていると「それでも同じ政党にいるのはなぜ?、

結局は政権という権力が欲しいだけでは?」との疑念も生じさせかねず、

それが政治不信に繋がるのではないでしょうか。