新卒採用で日本銀行に2年ほど勤めましたが、その時から新券(一般的には新札)が好きです。

ピンと張った真新しい、キリッとした新券が、まぶしく神聖に思えて

きれいなまま汚さず、大切に手元においていきたい、と思います。

一方で、使い古されたお札が巡り巡って、私の元に回ってきた時は、

「よく働いたね」とさえ思えて、早く休ませてお役ごめんにしてあげたくなるのです。

そんな感覚は、銀行員時代に受けた新人研修や先輩、上司からの影響です。

「古いお札が世の中に多く出回ると、偽札鑑定に支障が出てくる。

できるだけ、新券を使って、世界一水準の日本の紙幣環境の精密度を保とう」

ということで、毎月、数十万円の給料は全額、新券での現金支給でした。

それが、なんとも嬉しかったし、働いて得たお金という有り難みがありました。



銀行員からNHKのキャスターに転職して、給料は銀行振込になり、

お金を単なるお金と思わせない魔法がとけ、少しずつ、お金に対する神聖な感覚は薄れました。

ですが、出費の多いアラフォーの今、お金のことをより大切に真剣に思えるようになってから、

お金に感謝して、できるだけ新券を、丁寧に扱う生活を始めました。

小さな意識改革に過ぎないのですが、新調した長財布の中で、新券が居心地よく鎮座できるように

カード類やレシート、小銭とは一緒にしない、お札だけの環境を作っています。

そして、必要なお金は惜しまず、タイムリーに気持ちよく出すようにしています。


といっても、最近始めたばかりですが、お金ちとの環境は更に良好になりそうです。

なんでも、少し、関心を持って心を寄せる、気遣うことが大切かなと気付き始めました。