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【あらすじ】

 

『薔薇王の葬列』はイギリス薔薇戦争時代のお話。シェークスピアの『ヘンリー六世』と『リチャード三世』が原案の菅野文先生による少女漫画。シェークスピアの『リチャード三世』ではイギリスでも悪名高い王として描かれていますが、菅野先生の描く主人公のリチャードは美しい両性具有設定の人物で、様々な男を無自覚に誘惑して次第に王座に登りつめていきます。

 

前回記事でリチャードを好きになっちゃう男たちの人物紹介を詳しく書きました⇒主要登場人物紹介※こちらの記事から読むほうがわかりやすいですm(__)m

 

1巻 

リチャードの父が王座を狙って立ち上がる。

リチャードは父から名前をもらうほど愛されているが、両性具有のため母からは悪魔の子だと疎まれている。

リチャードは幽閉中に、羊飼いになりきったヘンリーに出会ったり、エドワード王太子に胸を見られて、女と勘違いされる

 

2巻 

リチャードの父は戦いに負けて処刑されるが、最終的にヨークが勝利し、リチャードの兄エドワードが王になる。

(しかし、ランカスター家が滅びたわけではないので、まだ中途半端な状況)

エドワード王は美人の未亡人エリザベス・ウッドヴィルに一目惚れ。

実はエリザベスの夫を殺したのはリチャードで、エリザベスは夫を殺したヨーク家に復讐したくてエドワード王に近づく

 

3巻 

リチャードは旅人に変装中のヘンリーと遭遇し、数日一緒に過ごす。

兄王は未亡人のエリザベスに夢中で王妃にしてしまう。

フランスの姫との縁談をすすめていた亡き父の腹心ウォリック伯との関係に亀裂が走る。

少年バッキンガム、リチャードと初対面で、将来リチャードを王にしようと野心を抱く

リチャードとヘンリーにキュンな感

 

4巻 

ウォリック伯は自分をないがしろにするエドワード王に腹を立てて、長女のアンをランカスター家のエドワード王太子に嫁がせ、次女のイザベラをヨーク家のジョージ(リチャードの2番目の兄)に嫁がせ、どちらが王になっても自分が権力を握ることを企む。

リチャードとアンの言葉による誤解とすれ違いが切ない巻

エドワード王は捕縛され、女装して逃げたリチャードは兄王の救出に向かう。

個人的にはケイツビーのリチャードお姫様抱っこに激萌え

 

5巻 

エドワード王太子はウォリック伯が自分だけでなくヨーク家のジョージにも声をかけていることに気づき、リチャードの兄王救出作戦に協力する。

エドワード王太子はチャンスとばかりにリチャードに男らしさをアピールするも空振り。

兄王救出後、負傷したリチャードとヘンリーはまたもばったり遭遇。

ヘンリー、泉で血を洗っているリチャードの後ろ姿に見惚れる。

エドワード王太子のリチャード大好きっぷりが清々しい巻

 

6巻 

リチャードはヘンリーへの恋心を自覚し、「ずっと一緒にいられる?」と問うヘンリーにやるべきこと(戦争)が終わったら、また会おうと約束する。

リチャードを探しにきたケイツビー。

リチャードの隣にいる男が宿敵ヘンリー王であることに仰天するが、真実を伝える前に、リチャードが「お前、誰かを愛したことはあるか」「もしその相手と永遠に結ばれないとしても傍にいたいと……」と語り始めたので、何も言えずに黙り込む。

そしてリチャードの背中を追いながら「永遠に思いを伝えずにただ傍にと」と心の中でつぶやく

戦争が始まり、ランカスター側についたウォリック伯は死亡。

 

7巻

リチャードとヘンリーは戦場で出会い、互いに敵であることを知る。

戦はヨーク家(リチャード側)が大勝利。

ランカスターのエドワード王太子は殺され、ヘンリーは幽閉中にショックで記憶喪失に。

リチャードは兄王にヘンリーを殺すよう命令され、泣きながらヘンリーを刺す

ランカスター家が滅び、ヘンリー6世の治世は終了の巻

 

8巻

ランカスターが滅び、ヨーク家の新しい時代に突入。

王妃エリザベスは弟ジョージが戻ってきたものの、一度はウォリックの甘言で夫である王を裏切ったことを危険視し、末弟のリチャードを厚遇するよう王に進言。

リチャードは莫大な財産を持つアンと結婚。

領地も兄王からたくさんもらい、2番目の兄ジョージの恨みをかって兄弟の関係にヒビが入る。

王は王妃エリザべスの美貌に惹かれて結婚したものの、妻の愛は自分にないと薄々気付いているのか、アンの侍女ジェーンを愛人に。

女好きのエドワード王に、酒浸りのジョージ。

バッキンガムはリチャードに王になれと誘う。

 

9巻

バッキンガムの誘いに王座への野望を持ち始めるリチャード。

酒浸りの2番目の兄ジョージを死に追いやる。

バッキンガムはリチャードの体の秘密の噂を聞き、陰で画策を始める

ヘンリーが暗殺者ジェイムズ・ティレルとして生きている

 

10巻

兄エドワード王が享楽的な生活で病死。

王妃エリザベスはやっと自分の時代がきたと、息子に権力を持たせることを画策。

一方、バッキンガムはリチャードの秘密を知って、体の関係を強要する代わりにリチャードを王にすると約束。

2人は王妃エリザベスの勢力を削ぐことに成功。

表紙のドヤ顔が腹立つくらいバッキンガムのエロス全開の巻

 

11巻

兄エドワード王の息子(少年)が王になり、リチャードは摂政に(実質的な国の最高権力者に)

味方を増やし、敵は完全に潰そうとリチャードとバッキンガムはとことん暗躍。

どこまでもリチャード命なケイツビーに激萌え満載の巻

 

12巻

王妃エリザベスと息子で少年王のエドワードは邪魔者リチャードを狩りに誘い出し、暗殺を企てる。

しかし、暗殺の依頼を受けたジェイムズ・ティレルが裏切ってリチャードを助ける。

リチャードとバッキンガムは王妃の勢力を駆逐することに成功

 

13巻

ついにリチャードは王に。

男として最高の権力を手にしたのに、心は女性のようにバッキンガムに向かってしまう。

妻のアンはリチャードとバッキンガムの関係を疑うようになり、もしリチャードが本当に女性なら祝宴の仮装で女の姿になるのを拒むだろうと王妃の仮装をしてとお願い。

リチャードは王妃の姿になり群衆を魅了するも、その美しさから王だと気付かれない。

バッキンガムと宴を抜け出して一夜を過ごす

 

14巻

リチャードはバッキンガムに息子が実の子ではなくランカスターの王子の子であることを告白し、すれ違う。

妊娠の兆候に気付いたリチャードはバッキンガムに堕胎薬を使うことを話し、独占欲でいっぱいになったバッキンガムはリチャードを監禁

ケイツビーが助けにくる

 

15巻

リチャードを自分のものにしたいバッキンガムは反乱を計画。

幽閉中の王妃エリザベスも娘の王女エリザベスをリッチモンド伯爵と結婚させて、リチャードを倒す計画を立てる。

塔に閉じ込めていた少年のエドワード王と王弟が何者かによって消され、リチャードに甥殺しの悪い噂が立ち始める。

リチャードは苦悩しつつも、反乱を起こしたバッキンガムとの闘いに向かう。

 

16巻は12月16日発売予定

 

私のつたない言葉では全然面白さが伝わらないと思うので、是非買ってみてくださいm(__)m

もはや薔薇王信徒、布教活動!

 

現在発売中の月刊プリンセスによると、あと3話で完結らしい。

 

来年1月からアニメ化でとても楽しみですm(__)m

まだまだ薔薇王から目が離せません。

 

その昔、山岸涼子先生の『日出処の天子』を友達に借り、美しく完璧な主人公の厩戸皇子が愛する男と母の愛情だけは手に入れることができずに苦悩する姿に、読んでるこっちまで苦悩した。

 

『薔薇王の葬列』も主人公のリチャードが王という最高権力を手にするも、母の愛情と好きになった男との幸せが手に入らない。

 

菅野文先生、こんなにも破滅的で切ない少女漫画をありがとうございますm(__)m

 

最後までお読みくださいましてありがとうございますm(__)m

 

 

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