急速に増す「バイデンの大統領選撤退論」 | 笑う門には福来るのブログ

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【ゲームチェンジ(形勢一変)となった1回目大統領選討論会】

 先週27日に米で行われたバイデン・トランプ両候補による「テレビ討論会」の結果で、世界に衝撃が走った。CNNの直後の調査では、どちらが「勝者」だったかの問いに、トランプ氏が67%、バイデン氏が33%。

 

 バイデン陣営が、バイデン候補の高齢化の不安を払拭させるのが一番の目的だったこの討論会が、全くの裏目になってしまったのである。同氏のいくつもの発言で、意味不明や言い間違いの発言など高齢化の不安を一掃深めてしまった。

 

 高齢者向けの保険について「メディケアを退治した」と何のことか今でも分からない発言などがセンセーショナルを起こしている。

 

 28~29日に実施されたCBSテレビの世論調査結果では、「バイデン氏は大統領選に出馬すべきでない」とした回答が72%に上ったという。民主党支持者に絞ると、「出馬すべきだ」が54%(2月では64%)、「すべきでない」が46%(同36%)だった。

 

【大統領選から撤退を求めるニューヨーク・タイムズ社説】

 討論会の結果を見て、民主党を支持しているニューヨーク・タイムズが28日に、バイデン候補の大統領選からの撤退を求める社説が掲載され、世界に衝撃が走った。衰えが明らかとなり、2期目に何を成し遂げるのか説明に苦しんだ、と。

 

 「国のために大統領選から身を引くべきだ」。(討論会では)「自分に課したテストに落第した」。「(このまま候補であることは)無謀な賭け」。「(撤退は)バイデン氏が長年にわたって献身的に貢献してきた国への、最良の奉仕だ」。

 

 「民主党内でも深く広いパニックが起きている」「大統領選からの撤退を促す声さえ出ている」とCNNのジョン・キング記者は伝える。

 

 これに対しバイデン大統領は、討論会ではかぜ気味だったと語り、「若くないことは分かっている。昔ほど上手に討論できなくなった」と語るも、家族の強い希望もあり選挙戦を続ける意向を示している。

 

【8月下旬に党大会で民主党大統領候補が決定】

 民主党は6月までにすべて予備選を終えている。バイデン候補は約4千人の代議員の9割超を獲得していて、シカゴで8月19~22日開かれる党大会で候補者として決定される運びとなっていた。

 

 システム上は、バイデン候補が選挙戦から撤退するしか、別な候補を選ぶ方法はないという。もし撤退があれば、党全国大会で代議員による投票により次の候補を決めることが可能となる。

 

 今後、第1回討論会を踏まえて、マスコミ等から次々と大統領選挙に関する世論調査が行われる。もしどの世論調査でもバイデン候補の4対6とか3対7とかの数字が次々と続いたら、どう判断するのだろう。

 

 バイデン大統領は、これまで「今年の大統領選は、米国の民主主義の将来がかかっている」と主張し続けてきたが、それでも「無謀な賭け」に踏み切るのだろうか。

 

 有権者の4割を占める無党派層が選挙の行方を左右するといわれている。ビュー・リサーチセンターの調査では、両候補とも支持しない「ダブルヘイタ―」は回答者の25%いて、4年前の倍。

 

 ガザへの対応で、民主党のリベラル勢力や若者からは大統領が「イスラエル寄り」だと批判を呼び、予備選では抗議の白票が多数投じられたという。基盤である女性票でも、インフレ問題で一部支持を失いつつあるという。