新作カメラの宣伝に外部の写真を使用に驚きーパナソニック | 笑う門には福来るのブログ

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【「画像・イラストは効果を説明するためのイメージ」で別画像を使用】

 一昨日の朝日新聞の記事には驚いた。天下のパナソニックが、今月20日に新発売するカメラの宣伝で、HP上で高機能を説明する写真で、その新発売のカメラを使った写真ではなく、外部の写真提供サイトから購入したものをアップしていたというのだ。

 

 景品表示法の「優良誤認表示」に該当する可能性があるが、同社では、5月23日の公開以降にSNSで批判が広がるまではこうした写真の使い方が不適切だとは認識していなかったようだ。

 

【フルサイズミラーレス一眼カメラ】

 新商品カメラは、ミラーレス一眼カメラ「LUMIX DCーS9」(本体のみで約21万円)。「美しい描写性能、本格撮影が手軽に楽しめる高い操作性能を小型・軽量なボディに凝縮したモデル」とある。「手持ち撮影でも手ブレを大幅に軽減するアクティブI.S.を搭載し、多彩なシーンでの手持ち撮影が楽しめます」ともあった。

 

 草むらを走る犬の写真を載せ、「進化したリアルタイム認識AFにより、動きのある被写体の撮影で自動的にピントが合います」とコメントしていた。その犬の写真が、新製品のカメラで撮った写真ではなく、外部の写真提供サイトから買ったものだったという。

 

 この1枚だけならまだしも、批判を受けて調べたら次から次と同じ問題が出てきたようだ。

 

 例えば、撮影段階から色合いを自分好みに変え、編集やSNSへの投稿をスムーズにする機能の説明で、外国人女性の「適用前」と「適用後」の2枚の写真を並べて機能を説明しているが、その写真も新製品カメラで撮影したものではなかったという。

 

 購入者は、それらの写真を見て、高機能だと感嘆して20万円を超える高級機種を購入しようと思うのだが、それが別のカメラで撮影したものでは、騙されたと思ってしまう。製作販売会社側としても、購入してもらうための「一番大事な写真」であるはずなのに。

 

 商品紹介ページは、外部の制作会社と共同で作ったものという。こうした画像の取り扱いは昔から続いていたという。「認識の甘さを反省している」とは同社広報の弁。

 

 同じくミラーレス一眼カメラの「LUMIX G100D」のサイトでも同様にあり、これまでに

 〇画像の差し替えや削除を行ったのは合わせて68件

 〇クレジットや注釈の追記が51件

にのぼると発表し、別の機種でも同様の実例がないか調査している(NHKの報道)という。

 

【優良誤認広告】

 一般に、パナソニックだけの問題でなく他の社のあらゆる製品でも、自社の高機能製品を宣伝するのに、他社の製品を使っての写真や動画などの宣伝は、実は氾濫しているのかもしれない。公正取引委員会では、くまなく製品広告をチェックするなどは無理な話だ。

 

 消費者は、販売会社のカタログの記載を信じて購入するしかなく、まさかいちいち実験して効果を点検して購入することもできない。きっと有名企業であっても、これに類することは実は日常茶飯事なのかもしれない。