日弁連に初の女性会長が就任ー渕上玲子新会長 | 笑う門には福来るのブログ

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【法曹三者でも初の女性トップ】

 今月から始まったNHK朝ドラ「虎と翼」は今日で8日目。日本で初の女性弁護士で、裁判官になり家庭裁判所の初の所長にもなり家裁を育てた三淵嘉子弁護士がモデルだ。

 

 主役の寅子は、女性には選挙の投票権すらない時代で「妻は無能力者」という民法の条文に驚き怒り心頭の連続を現在描いている。

 

 そんな折、日本弁護士連合会(会員数約4.6万人)では、全国の弁護士の投票を経て、4月1日から渕上玲子新会長(69)が就任した。女性の会長は日弁連として初めてで、トップは法曹三者でも初となる。

 

【新会長って】

 渕上会長は長崎県西海市出身。千葉の高校を経て一橋大学法学部卒業。1983年に弁護士登録し東京弁護士会に入会。2017年に女性初の東京弁護士会会長となり日弁連副会長も。2020~2021年度に日弁連事務総長を務める。

      <日弁連HPから>

 出生時に「玲子」と届けるが役所の手違いで「冷子」とされてしまい、5歳の時にやっと家裁の許可を経て「玲子」になった。ご本人が裁判所に呼ばれ裁判官から「名前を書いてごらん」と声を掛けられ、その時から裁判官に憧れそれを目指すようになる。

 

 寅子ではないが、弁護士になられてからも、理不尽な女性としての業務の困難さに何度も遭遇してきたことだろう。弁護士になった頃はやっと女性は10%に、現在でもやっと20%に到達した程度で「男の法曹界」で女性の困難はまだまだ沢山ある。

 

【日弁連では】

 日弁連は、これまで男女共同参画社会の実現を推進し、女性弁護士の活動を支援してきていて、育児期間中の会費免除制度、研修や会務等に参加した際のベビーシッター費用の補助制度などや、2018年からは日弁連副会長の増員2名の女性クォーター制の導入や、2021年からは増員4名の女性理事クォーター制を導入している。

 

 女性弁護士の活躍を推進してきた日弁連にとっては画期的な年度のスタートとなったわけである。

 

【仕事をご一緒したことも】

 渕上弁護士のことは私も良く知っている。四半世紀ほど前に、あるプロジェクトで数年間仕事でご一緒したことがあり、それぞれの立場の責任者として熱い議論をたたかわしたのが懐かしい。

 

 ユーモアがいつも絶えず、丁寧に仕事をされる実務派の弁護士さんだ。高齢者となった私は年賀状の交換数もめっきり少なくなったが、渕上弁護士とは今でも続いている。

 

 このエッセイを書くにあたり資料を調べていたら、私のほうが数年年齢が上だったことを実は初めて知った。ずっと2・3歳はお姉さんだと思い込んでいた。

 

 新会長としては、裁判手続きのIT化への対応や女性登用の促進、選択的夫婦別姓制度の実現などを掲げる。男女共同参画を体現する存在として大胆に景色を変えるよう、2年間頑張って欲しい。