辺野古大浦湾での埋立て着工 | 笑う門には福来るのブログ

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「民主主義 辺野古に埋めて 国禿(ち)びる」 今朝の朝日川柳から

 

 同じく今朝の天声人語から。「1955年、今の沖縄県宜野湾市での光景だ。米軍は基地を作るために集落を囲み、住民を追い出した家を重機で押しつぶした。抵抗する者は突き飛ばした。▶土地収用令により、当時の米軍は地元の同意なしで土地を奪えた。『銃剣とブルドーザー』と呼ばれる非道なふるまいだ。」

 

【辺野古大浦湾で埋立て着工】

 辺野古基地建設にあたり、一昨日の10日、防衛省は軟弱地盤の北側大浦湾の埋立てを着工した。当初12日とされていたが、反対派が集まる前の着工のようだ。

 

 昨年12月28日に、大浦湾の埋立てを承認しない沖縄県知事に代わり、史上初めて国による代執行により「承認」したが、地方自治、県知事の権限を奪っての代執行からたった13日での着工となった。天声人語子が言うように「二つの光景はどこか重なって見える」。

 

 2019年の「埋立ての是非を問う県民投票」では埋立て反対が72%に達し、知事選でも示された沖縄県民の強い意思表示も、一顧だにされなかった。

 

 大浦湾の軟弱地盤に7万本以上の杭を打ち込む大工事となり工期が9年3ヶ月、辺野古基地建設は、供用開始まで12年かかり、総工費も当初の予定から約2.7倍の約9300億円以上かかりそうだという。作られる滑走路も約1800mと、普天間の約2700mより900mも短い。

 

 移設計画が決まった四半世紀前からは米軍の東アジア戦略も大きく変わった模様で、「分散化」「小型化」「海兵隊の沖縄からの移転案」など、辺野古移転の「唯一の解決策」とは言えない状況が生まれているなかで工事の強行が続いている。

 

【遺骨を含む土砂の採掘・埋立てへ】

 政府は、埋立て土砂の採掘予定地に沖縄本島南部の糸満市などを加えた。この地は沖縄戦の激戦地で、今も犠牲者の遺骨が眠っている。沖縄の地上戦では、県民の1/4にあたる約12万人が亡くなり、今も約2800柱の遺骨がみつかっていないという。

 

 「遺骨が眠る土砂を基地建設に使うのは、辺野古移設の賛否にかかわらず人道上の問題だ。戦没者が冒涜され、遺族が裏切られようとしている問題を全国の人に考えて欲しい」と、沖縄戦戦没者の遺骨収集を続ける市民団体「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さん(69)。

 

 全国の227を越える地方議会でも、遺骨を含む土砂を埋立てに使わないように求める意見書が可決されているという。それも首相・防衛相の耳には届かないようだ。