男はつらいよ フーテンの寅さん(2) | 笑う門には福来るのブログ

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 高校野球をこよなく愛し、「平和」にも敏感でありたいと考えています。

「それを言っちゃーおしまいよ」 

寅さんの寅さんらしい言葉だが、渥美清さんのアドリブのもので、「脚本家が考える以上のすてきなボキャブラリー」(山田監督)である。


【車寅次郎】 

 昭和15年、柴又の団子や「とらや」の5代目主人平造と芸者菊との間に生まれる。平造とさくらの実母に育てられるが、16歳の時に、父とケンカして家を飛び出る。放浪の果てテキヤになるが、20年後柴又に帰省した。以来、年に数回ふらりと帰ってくる。

 寅さんは拍子抜けに明るく人情味があり義理堅いが、中身は子供のままで、感情が顔に出やすく血の気が多い。そして美女にはすこぶる弱い。

 下世話なことを言うかと思うと、突然高い次元のことを言うアンバランス。監督が、寅さんの口を通して世間へ伝えたいメッセージなのだろうと思う。


【親しみを込めた挨拶】

 「おう、あいかわらずバカか?」「まだ生きてんのか、やだねー」「お前でも暑いか?」 どれもこれも親しみを込めた寅さんのきどらない挨拶である。

 「労働者諸君、ご苦労さん!」は、寅さんの魔法の言葉だ。


【マドンナ】

 吉永小百合・浅丘ルリ子・大原麗子さんなど毎回登場のマドンナとも、現実では寅さんとは全く接点などあり得ないと思うが、不思議にストーリーに溶け込んでくる。

 ほとんどはもちろんマドンナに振られてしまうのだが、中には、吉永小百合・浅岡ルリ子・竹下景子さんなどでは、寅さんがウンといえば結婚できそうなときも何度かはあった。しかしこの世の浮世草、それを察すると、寅さんはすーと旅に出てしまう。

 なつかしい「昭和」の時代。そこには活気があった。ごちゃごちゃしてこんとんとした匂いの世界だった。今はすべて整理され管理された社会に思える。


【BSジャパン】

 毎週土曜日の午後6時54分から、「BSジャパン」で、「土曜は寅さん」として、第1話から1話ずつ毎週ずっと放送している。今週3/15は、早いもので第22話になり「噂の寅次郎」。マドンナは大原麗子さん。とにかくかわいく美しい。