ままならないのが人生<小説:キャベツ炒めに捧ぐ/井上荒野> | 本と映画と、たまに猫。〜そろそろ、おねむ〜       

東京の私鉄沿線の、小さな町のささやかな商店街の中に「ここ家」がある。こだわりのご飯に、ロールキャベツ、肉じゃが、コロッケ、ひじき煮、がんも、あさりのフライ、茄子の揚げ煮、鯵のフライ・・・・・・、「ここ家」のお惣菜は、どれもおいしい。オーナーの江子は61歳。友だちとダンナが恋仲になってしまい、離婚。麻津子は、60歳。ずっと想いつづけている幼なじみの年下の彼がいる。一番新入りの郁子は、子どもにもダンナにも死に別れた60歳過ぎ。3人は、それぞれ、悲しい過去や切ない想いをいだきながらも、季節ごとの野菜や魚を使い、おいしいお惣菜を沢山つくり、お酒を呑み、しゃべって、笑って、楽しく暮らしています。(Amazon)

読書ネーターで人気作だったので手に取りました(単行本2011年刊)。

井上さん、意外に初読。

 

女3人集まれば、大抵もめ事等ドロドロになるのが世の常ですが。

アラ還レディ(にしておこう)は、総菜屋「ここ家」の仲間。

なんやかんや一、わいわい集っているのがいい。

「食べることが楽しい=生きることがそれなりに楽しい」。

それに尽きるかな。

 

それぞれ離婚・死別・未婚jな過去の話も途中挟み。

だけどそれが重苦しくない。

互いちょっと過去の話は気になるけれど。

さらりとかわすのがレディの心得。

だいたい皆色々な人生を歩んできたんだもの、お互い様だ。

 

「61歳の酸いも甘いも噛分けた女にしかできない、円熟の微笑み」。

なんだかいいなー、そんなレディに私もなりたい。

 

「新米」「ふきのとう」「キュウリいろいろ」等、食材や料理のタイトルの付いた短編11篇。

それぞれのお惣菜の描写も、おいしそう。

メインは人物ストーリーです。

さらっと読める215頁。またいい作家さんに出会えてうれしい1作になりました。

 

↑文庫本の表紙、ナイス。

 

今日も一日お疲れ様でした。

明日もいい日になると、いいね。