優秀な記者ばかりがそろった黄金世代。しかし、社会部長になれるのはひとりだけだった。生き残っているのは得意分野が違う、四十歳をこえた五人の男。部下の転職や妻との関係、上司との軋轢に、本流との争い、苦悩の種に惑いながら出世レースが佳境を迎えたそのとき―。新聞社が倒れかねない大スキャンダルの火の粉が、ふりかかる。出世か、家族か。組織か、保身か。正義か、嘘か。自らの経験と更なる取材で、リアリティを極限までアップデート。火傷するほど熱い、記者たちの人生を賭けた闘いを見よ!(amazon)
今作も読ませますねー、本城さん。またもやビンゴ!な作品。
同期の社会部5人組+人事1人。それぞれが各章の主人公になっていて。
連作短編集でありかつ、長いスパンの6人&新聞社の遍歴って感じです。
気に入ったのは報道調査班・名雲の「逆転の仮説」。
左利きの人が書く文字には癖がある。じっくり資料を読んでいたからこそ気付いたスクープ。
早いだけがいいじゃないんだな。
そしていつも冷静な人事・北川の「記憶の固執」。
社会部の熱い話が続く中、人事ではこうだったという書き方がアクセントになってます。
今作では事件を追う話だけど、「社会部」がメインになって進んだところで、方向転換。
血なまぐさい話はないし、むしろ新聞社内の新聞を擦り始めるまでにいかにネタを集め、裏を取るか。
記者にもそれぞれ家族がいる話も、人間臭い。
序章では2021年某日の新聞社総局での会議から始まります。
ここでは○○部長など、役職名が出てきません。
終章では6人組がそれぞれどうなった、っていういい締め方。
少しずつ読めばいいのに、またもや手が止まらず一気読み。
最近ちょっと警察小説が頭の中で飽和状態だったので。
ピリッとして白熱した新聞社物語。読後感も大満足~。またもやオススメ。
傍流ってなんやろ?。言い換えると支流だそうで。人事・北川は言います。
「記者なんてものは新聞という長い歴史の中で、数珠つながりの一つのピースに過ぎない」。
それだけたくさんの記者や関係者の手によって、世に出るのですな。
今日も一日お疲れ様でした。
明日もいい日になると、いいね。
