奈々川市坂見町は東京にほど近い古い町並みが残る町。元捜査一課の刑事だった宇田巡は、理由あって“東楽観寺前交番”勤務を命じられて戻ってきたばかり。寺の副住職で、幼なじみの大村行成と話していると、セーラー服姿のかわいい女子高生・楢島あおいがおずおずと近づいてきた。マンガ家志望の彼女は警官を主人公にした作品を描くために、巡の写真を撮らせてほしいという。快くOKした巡だったが、彼女が去ったあと、交番前のベンチにさっきまでなかったはずの財布が。誰も近づいていないのに誰が、なぜ、どうやって?疑問に包まれたまま財布の持ち主を捜し始めた巡は、やがて意外な事実を知ることに…。(amazon)
何を読もうかな、と思ったら私的に安定の小路さん作品。
表紙とタイトルから、ほのぼのタッチかと思いきや。
地域の安全を守るお巡りさんを軸に、関係者がそれぞれ祖父母の代から「巡り巡って」繋がっていたという面白い設定。世間は狭いって、ことかな。
「平場師」という言葉、初めて知りました。路上などを専門にする掏摸(すり)。
「箱師」= 電車など、乗り物を専門にする掏摸、の話はたまにありますけど。へー。
昭和最後の平場師・みつを亡き祖母に持つ、女子高生あおい。
あおいの場合、「お巡りさんに、とある町内の事件を気付いてほしい」と、ヒントの掏摸をします。
いや実際にそれは犯罪なんだけど、それがきっかけでいろんな話が進みます。
交番の巡査と寺の副住職。そして二人の同級生や家族の話。
担当区域内で起こる小さな事件。小さな事件は、早めに解決しないといつか大きくなるかも。
それを見守る交番の古株な相棒など、サブキャラの話が交互に進むので飽きません。
たまにありますよね「これ誰の話だっけ?」。
各章に話の核の人物名が出てるので、わかりやすい。
全員が「勘が鋭い」特性を持っていて、「実は知ってるけど、あなたが言うまでは黙ってる」。
そんなちょっとだけサスペンス色が、面白かったです。
掏摸から始まった話が、前向きに終わるあたりは小路さんらしい。
やっぱり読書は心がすっきりしないとね。
ま、若干不満があるとすると。タイトルがいまいちなのと。
最後はちょっと???。中途半端だったかな。
今日も一日お疲れ様でした。
明日もいい日になると、いいね。
