山中千尋 - Outside by the Swing | NOTRE MUSIQUE

NOTRE MUSIQUE

Elle est retrouvee.
Quoi? - L'Eternitee.
C'est la mer alleee
Avec le soleil.

山中千尋山中千尋の新譜でメジャー移籍後の第1弾アルバム。
彼女はバークレーを首席で卒業したという経歴の持ち主で、2001年の澤野工房でのデビュー以来、インディーズとは思えないほど人気を集めていた日本人ピアニスト。ニューヨークを拠点に活動しており、日本でも各地でライブを行ったり“情熱大陸”に出演したりと、今最も旬な女性ピアニストである。
このメジャーデビューアルバムでは、これまでの澤野工房時代の3作を総括する充実した内容。これまでのアルバムの“Living Without Friday”や“八木節”などの代表曲に加えて、バド・パウエルの“クレオパトラの夢”や中島みゆきの“まつりばやし”などのカバーや今回新たに書き下ろされた新曲と、世界を視野に入れた幅広い選曲と躍動感のある演奏で、気合いを感じさせてくれる。
他にも、ゲンズブールがフランス・ギャルに書いた“涙のシャンソン日記”のカバーをカバーも収録。ジャズミュージシャンにはあまり取り上げられることはない曲ではあるが、シンプルで美しくアレンジされていて原曲のメロディーの良さを十分に引き出している。中島みゆきのカバーは毎回必ず収録される日本もののカバーで、今回はデュークエリントンの“Happy-Go-Lucky Local”とメドレーとなっており、意外な選曲と凝ったアレンジに驚かされる。
アルバムには“I Will Wait”のレコーディングシーンの動画も収録されている。細い体でダイナミックにピアノを彼女の姿がヴィジュアル的にも堪能できる。
以上のように様々なタイプの曲を弾いているが、彼女の演奏には日本のものでも日本らしさを感じさせないし、バド・パウエルを弾いてもビバップらしさは全く感じさせないオリジナリティーがある。
彼女は実力もさることながら、女性的で良い意味でのライトなポップ感を持った現代的なピアニスト。本作は彼女のビジュアル的な魅力と合わせてジャズファン以外にもアピールできるアルバムである。