Spank Happy - Vendome,la Sick Kaiseki | NOTRE MUSIQUE

NOTRE MUSIQUE

Elle est retrouvee.
Quoi? - L'Eternitee.
C'est la mer alleee
Avec le soleil.

Spank HappySpank Happyの現在一番新しい2003年リリースのアルバム。
このSpank Happyは菊地成孔と岩澤瞳の2人組のユニット。
菊池成孔は最近“南米のエリザベステイラー”をリリースし、ソロ活動も充実してきたが、他にもデートコース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデンや東京ザヴィヌルバッハ、そしてこのSpank Happyと多岐に渡る音楽活動を行い、アンダーグラウンドの最先端を走っている。
このSpank Happyはポップなハウスサウンドをベースに岩澤瞳とともに菊池自身が歌っているという異色のデュオ編成。
80年代のYMOやNew Orderを彷彿させるクールなエレクトロニック・ポップの上を岩澤のウイスパーボイスと菊池のChet Bakerを思わせるユニセックスなボーカルがのるというスタイルで、インテリジェントかつエロティック、デカダンかつキュート、機械的なアッパーなビートでありながら倦怠感があると相反する要素が同居するサウンドとなっている。
菊池は自分のJazzミュージシャンとしての限界や自分の音楽をJazzと呼ぶことの胡散臭さについては非常に自覚的であり、あえてハウスミュージックといった80年代のレトロで時代遅れのサウンドを造っているこのユニットで、そんな自身のポップ性をクールに自己批評しているように思える。
このアルバムはそんな菊池による緻密に計算された刹那的な部分とハウスミュージックの本質である楽天的なポップ感覚が見事に融合している。
東京大学での講義やラシオ出演をこなし文筆家でもある彼は、Jazzミュージシャンにしては存在がポップすぎる。だからストレートにJazzをやるよりも、こういうポップなサウンドのほうがより自然な気もする。
現在はソロ活動中心で、このユニットとしての活動は行われていないが、ぜひこのSpank Happyも再開してもらいたいところである。