Leela Jamesのデビューアルバム。2005年の超大型新人としてHMV他で大々的にRecommendされている注目アーティスト。
サウンド的には昨今のMacy GrayやJill Scottらのようなネオ・クラシック系ソウルで、ボーカルスタイルもJos Stoneなんかと同じような実力のある正統派。
プロデューサーにはEric BenetやRootsなどを手がけたJames PoyserやRaphael Saadiqらソウル界のベテランプロデューサ他大物ぞろい。
そして彼らの期待と彼女の若いパワーがうまく融合し、デビューアルバムとしては他に例をみないほど良質な出来となっている。
アルバムタイトルもSam Cockのアルバム名から拝借するなど、話題性も十分でその期待どおりの内容である。
アメリカ本国でもNewYork Times誌が彼女を“Tina TurnerとBeth Ortonの間”と表現するほど評価が高く、深いソウルネスのあるボーカル、パワフルでメリハリのある歌唱力、あらゆるタイプのジャンルを歌いこなす表現力とソウルシンガーにとっては最高級の形容をされるにふさわしいボーカルである。
ただ、そのとおり新人とは思えないほどディープでブルージーでソウルフルな歌声ではあるが、そんなボーカル的魅力と比べるとサウンドはやや面白み・斬新さに欠けるような気がする。
次々と名実ともに兼ね揃った大型新人が登場してくるR&B界においては、サウンド的にも自分自身の独自のスタイルを作っていかなくてはならない。新人にそこまで求めるのは酷かもしれないが、歌唱力や声そのものの存在感や凄みと比較すると、このアルバムはサウンド面でのオリジナリティーが少し物足りない。
このデビューアルバムはそんな潜在的な能力まで期待させてくれる底なしの可能性に満ちている。
これからが楽しみなアーティストのひとりである。