「タッキーはチアリーダー」
作:H•レスター
絵:L•マンシンガー
訳:黒沢浩
主人公のタッキーは、ちょっとかわったペンギン。ペンギン学校に入学し、おうえんコンクールに出場する物語です。
なかまのペンギンは、いつもいいこのグッドリー。かわいいラブリー。やさしいエンジェル。きちんとしているニートリー。いつもかんぺきなパーフェクト。そのなかまとともに活動するタッキー。
タッキーはいまでいうところの特性の強めの子なのかもしれません。みんなと同じダンスができない、でも一生懸命練習して、まちがいなく踊ることができるようになりました。さてさて、コンクールの結果は…
ネタバレになってしまいますが、最後まで読んだときの長男の感想「変な勝ち方だったね」次男は、コンクールを前に「うまくおどれるかな、ドキドキするね」と言ってました。
この絵本は最終的に、みんなと同じことができることが素晴らしいわけではないということを描いています。一方で、横に習えで同じようにやることが退屈といったことを示唆する表現もあり、頑張って練習している子供たちの気持ちが宙ぶらりんにならないかは少し気になりました。特性持ちのタッキーのような子に対して、とても肯定的な絵本です。
タッキーは最初、おまけのペンギンとして紹介されるのですが、おまけなんて子はいない。みんな主役なんですね。