「ももいろのきりん」
作:中川李枝子
絵:中川宗弥
女の子が主人公の冒険物語。るるこが、ももいろの紙できりんを作るところから物語は始まります。ももいろでキリン?って不思議な感じがしますよね。
お絵描きがテーマの軸の1つとなっていますので、お絵描きが大好きなお子様に読んであげると、ぐっと引き込まれるかもしれません。
我が子が良い反応を示してくれたのは、紙で作ったキリンが話し始める場面。キリンのキリコ(名前は女の子っぽいけど多分男の子)が話し始めた瞬間、お話に息子2人の意識が引き寄せられたのを感じました。自分の作った作品がホンモノになるという展開、子供たちはきっと誰もが想像したことがあるだろうし、ワクワクするのではと思います。
その後、繰り広げられる冒険は「エルマーのぼうけん」「たんたのたんけん」「おしいれのぼうけん」とも通じるところがあります。るることキリコの冒険物語、私はいいなと思って購入したのですが、息子たち2人にはあまりハマりませんでした。冒険物語は喜んでくれることが多いんだけど、女の子が主人公のものは、感情移入がしづらいのかな。
子供たちがわりと小さい頃から家にあった絵本なのですが、ボリュームがあるのであまり読み聞かせしたことがありませんでした。5歳を過ぎてから読み聞かせするようになりましたが、この絵本の中で繰り広げられるファンタジーな展開、子供らは「そんなわけないじゃん」「かみのキリンが話すなんて怖い」なんて言うんです。もしかしたら読み聞かせするタイミングが少し遅かったのかなって。子供たちの言葉は現実的な反応で、もっと小さい頃に読んだ方が、子供らしい空想の世界をもっと一緒に楽しめたのかなって思ったりしました。
幼年童話という位置付けされたりすることがありますが、文章のボリュームが多めで、なかなか一気読みができません。また、章のような区切りがなく、かつ、頁番号がないところが、この絵本の読み聞かせの難易度をあげています。
カラフルな挿絵が、気持ちをワクワクしてくれることうけあいの絵本。主人公が女の子ということで、女の子に読んだ方が反応がよいかも!?我が子の反応はイマイチではありましたが、冒険絵本としてオオスメです。