「やまんばのにしき」
文:まつたにみよこ
絵:せがわやすお
やまんばのこどもが産まれ、あかざばんばが祝いのもちをやまんばに届ける昔話。やまんばって昔話ではたいてい怖いのですが、この絵本のやまんばはやさしいです。はじめは怖いと思って読むのだけど、ストーリーが進むに連れて印象が変わっていきます。主人公のあかざばんばは、とても人間のできた人です。
昔話って淡々と描かれているものが多いですが、この絵本は登場人物のキャラクターの心情が分かりやすく、各キャラクターに愛嬌があります。会話が多めで、子供たちも分かりやすい絵本です。
まつたにみよこさん、せがわやすおさんの「いないいないばあ」コンビだからこそ、子供の心を掴むのでしょうか。文章、絵ともにイキイキとしている昔話でした。
一緒に借りた名作「エルマーのぼうけん」以上に、長男が気に入っていました。エルマーのぼうけん」は2番目におもしろかったそうです。
この絵本、うしろにもう一つの民話「うしかたとやばんば」のお話がついています。こちらは怖いやまんばが登場します。「やまんばのにしき」とやばんば像のギャップがありますね。
こちらのお話は怖いけど、長男はおもしろかった様子。「かまって何?切るやつ?」という質問から、一緒にインターネットで「かま」を調べたりしました。「ひだら」は干鱈??
どちらも、長男のお気に入りの昔話絵本でした。