「職務と役割の戦略的ランニング」

 

こんにちは。キャリアコンサルタントのHです。
これからの社会を生きることを考える6回目です。

 

(おさらい)
キャリアがうまくいくためには、個人の欲求と組織の要望が互いに釣り合っていることが必要です。個人の欲求ばかりを強調してもうまくいかないし、組織の要望ばかりを聞いていてもうまくいきません。この両方を分析することが大切です。

 

個人の欲求の分析はいわゆる自己分析です。自己理解を深めることで価値観を明確にありたい自分との繋がりを強く感じることができるほど職業への満足度はあがります。今回からは個人の欲求と組織の要望をわかりやすく分析していきましょう。


※エドガーH.シャイン博士著 キャリア・サバイバルより※

「職務と役割のプランニング」
キャリア上の目標が市場の動きや長期的な個人プラントうまく符合しているかどうか確かめるために、誰もが自分の職務を定期的にチェックすべきです。この定期的なチェックを「職務と役割のプランニング」と呼びます。

 

◆ここからが本日のテーマ◆
「職務と役割の戦略的プランニング」
ステップ1 職務と役割を棚卸しする→責任の負荷を明確にしましょう。

次の質問ではあなたの仕事(過去の仕事)の責任の負荷度を明確にします。

質問に対して1(低)→5(高)のどの段階にあるか考えましょう。行動頻度が低いか高いかで考えます。

① 色々な種類の集団(委員会やプロジェクト)と共同であるいはその一員として仕事をしている
② 自分が日々果たしている役割の中で、コンサルタントまたはファシリテーター、リーダーとしての業務を行っている
③ 専門領域で自分より専門能力に長けている人々の仕事への意気込みをうまく束ねる
④ 他の人々によって収集された二次的情報に頼っている
⑤ 自分自身で考えて意思決定してしまうよりも他の人々がきちんと考えて意思決定するか監視している
⑥ 自分自身で決定を下してしまうよりも、管理や意思決定の過程がうまく進むようファシリテートをしている
⑦ 重要な問題を識別し、問題を正しく設定したうえで仕事の取り組みがなされるように注意している
⑧ 全般的な業績を上げるには(なにもかも自分の掌中でコントロールしてしまうよりは)他の人々(同僚や部下)に依存している
⑨ 責任(結果責任)のレベルは自分で手に負える範囲を超えてしまっている
⑩ 日々の業務を遂行するのに使う以上の時間を、組織の長期的な健全さについて考察するのに使っている

 

この責任の負荷度は自分の将来の姿を比較しながら見通すための基準値となります。

次回は、役割ネットワークについて考えましょう。