人間国宝
鎌倉芳太郎のこと


先日 「知恵泉」という番組で琉球染織の研究家であり 
紅型型絵染の人間国宝 鎌倉芳太郎が特集されました
恥ずかしながら自分は鎌倉芳太郎についてはあまり  
多くを知りませんでした。平成中頃の人間国宝事典  
等の書籍(これも文字ばかりでほぼ写真なしの代物)  
に名前を見るくらいで作品はおろか何をしたひと  
なのかさえわかりませんでした。 自分より上の世代  
の呉服屋さんでも芹沢銈介の話はしてくれても鎌倉  
芳太郎のことを知る方は数少なかったと思います。
 





琉球染織の研究をまとめ上げ、還暦過ぎて本格的に 
創作活動に入った鎌倉芳太郎の作品はほぼ美術館や 
博物館所蔵で目にする機会ほとんどなかったのです    





ところが近年になって老舗紬問屋 室町の加納さんの  
会長さんが染織史『仕事祈』を出版することとなり
その記念展で秘蔵品 鎌倉芳太郎 紅型帯「渡鳥紋」 
を幸運にも間近で拝見閲覧することが叶いました。 
 



その鮮やかな色彩図案に思わず息をのみました。



加納莊五郎 出版記念展 part2 



鎌倉芳太郎の直筆の工芸ノート自体もなんと
重要無形文化財に指定されているそうです。




戦禍で焼失散逸していた琉球王朝の文化資料は
鎌倉芳太郎のノートによって守られたという面も
あるのだと思います。紅型作家 城間栄喜と共に 
古紅型の復刻に尽力したことも評価されました。





時を経て鎌倉芳太郎の功績が今
注目をあつめていることに驚く
と共に何か嬉しい気持ちです…