襷たすき反りか?
撞木しゅもく反りか?
令和四年五月場所五日目 序の口の対戦で十八才の
大藤(出羽海部屋)が同い年の佐藤(二所ノ関部屋)
に取り直しの末 珍手襷たすき反りを決めました。
相手の脇に頭を突っ込み股を抱え上げた反りは見事
でしたが襷反りも撞木反りも滅多に目にすることが
ない奇手その違いが判然とせず実に難しいのです…
襷たすき反りと撞木しゅもく反り
一体、どこが違うの?!
なのではないでしょうか。イメージとしては巨漢力士
が小兵力士を豪快に担ぎ上げる感じなのだと思います
大藤の反りも一瞬 佐藤の身体を持ち上げています。
襷反りでなく撞木反りと言ってもおかしくはない
豪放磊落な荒業であり見事な奇手でありました…
力士の大型化につれて反り技は徐々に姿を消して
ゆくものと思われましたが近年は宇良など居反り
を得意とする力士も現れました。名人横綱栃錦
が巨漢不動岩に襷反りをかける白黒写真は見た
ことありましたが撞木反りなど到底見ることは
叶わぬと思っていました。大藤の一番は本当に
滅多と見ることのできない珍手神技です!
襷掛けに撞木など着物用語
思わぬ共通項にニンマリ
相撲界と着物界
当たらずとも遠からじ