「リストラされたから」「新卒で就職できなかったから」「仕事を探したがなかなか就職先が決まらないから」という理由等で職業訓練校に行く人が少なからずいる。どのような理由で職業訓練校に行こうと知れは人の自由であるため、私自身が口を出すつもりはない。ただ、職業訓練校に行くメリットとデメリットについて理解していないととんでもないことになる可能性があるため「職業訓練校に行くメリットデメリット」について書かせてもらうことにしました。あくまでもここに書いてある内容は私自身の個人的意見であり、全ての人に当てはまる内容でないことを理解した上で読んでほしい。
○職業訓練校の種類
職業訓練校には私自身が知りうる限り「公共職業訓練校(地域によって呼び方は違うらしいが都道府県立高等職業技術専門校と呼ばれるケースがある)」「民間訓練委託校(都道府県や国の外郭団体が運営しているケースもあれば完全な民間の会社(資格試験の学校や学校法人含む)が運営しているケースもあるそうです)」があるそうです。地域や職業訓練校の種類にもよるため一概には言えないがコースや内容によっては「本科講座(失業中で求職者に対する支援を対象にした講座で3ヶ月位から1年位の期間の講座もあるようです)」「在職者支援講座(現在仕事等をしている人(雇用形態問わず)に対してスキルアップを図るための講座で、期間は数日や数回程度の講座が行われる)」がある(私自身「在職者支援講座」を受講した経験がある)。

○職業訓練校に行くメリットデメリット
1、職業訓練校に行くメリット
・規則正しい生活を送ることが出来る
・格安の料金でスキルアップをすることが出来る(専門知識を身につけることが出来る)
・「本科講座(失業中で求職者に対する支援を対象にした講座で3ヶ月位から1年位の期間の講座もあるようです)」では失業給付金が受け取れるため、経済的に楽である
・就職に対する相談やアドバイスや指導を受けることが出来る(場合がある)

2、職業訓練校に行くデメリット
・必ずしも正社員としての就職が出来るわけではない
就職活動をする時の景気動向にもよるためなんとも言い切れないが必ずしも正社員として就職できるとは限らない事実がある。「就職内定率が100%ではない」「就職内定率の中には非正規雇用としての就職やブラック企業への就職も含まれている」ということを理解しておく必要がある。
・講座の内容によっては途中で授業についていけなくてリタイアしてしまう人が稀にいる
「IT系の講座にパソコンの経験が余ない人が受講したためついていけなかった」「事務系の講座を受講したが簿記検定やワードエクセル(事務系の仕事でもワードエクセルの基本操作は出来ないと就職できませんから)の講座内容についていけなかった」という人が稀にいるそうです。当然途中でリタイアしてしまうと「失業給付は受けれなくなる」「就職相談やアドバイスは受けれなくなる」「一定期間職業安定所からの斡旋で職業訓練校に入校できなくなる可能性がある」というデメリットがあるそうです。又仮に失業給付金を満額受け取るために最後まで講座を受講しても就職できないケースがあります。現実に私自身が勤めている会社の同じ部署にアルバイト(社会保険に加入できるアルバイト)として勤務していた女性の話によると「職業訓練校に講座の最後まで通ったが就職できない人(雇用形態を問わない)人は半分以上いた」「途中から来なくなった人が数人いた(理由は不明)」「事務系の講座を受講したが資格試験等を全く取得できなかった人も少なからずいた」「事務系の講座なのにワードエクセル等基礎的なパソコンの操作の授業でつまずく人が少なからずいた」という話を聞いたことがある。このことから考えて「授業についていけない人が稀にいる」「就職できない人が稀にいる」ということは事実だと思います。
・就職できなかった場合職業訓練校に通っていた期間と卒業後の就職活動期間がブランクになってしまう(何のために職業訓練校に通っていたのかと面接官に聞かれることになる)
・稀に「失業給付金を満額受け取るためにはなから就職活動をする気のない受講生がいる」「講師の先生の中にレベルが低い(又は全くやる気がない)人がいる」「民間訓練委託校の中には運営会社に問題があるケースがある(雇用助成金を貰うためだけにいい加減な運営をしている会社もある)」という話を聞く。
職業訓練校の受講生の中には一生懸命勉強して就職活動につなげようとしている人も多数います。しかし、「やる気がない」「失業給付金を貰いたい」という受講生も少なからずいるそうです。そして「受講生が集まらなかったら雇用助成金が入ってこない」「受講生が集まらなかったら自分の担当している授業が廃止されて自分の居場所がなくなるからと必死になっている講師がいる」という話を聞いたことがあるが嘘ではなさそうである。

○職業訓練校に行って就職できない人
・失業給付金を貰うことを目的に最初から就職する意思がない
・職業訓練校に通えば就職を無条件に斡旋してくれると思っている
・通うべきコースを間違えている(そのコースを終了後にどのような就職先があるのかを理解せずただ単に入学倍率が低くて入学しやすいコースを選んでしまったケースがこれ)
・職業訓練校に通えば無条件に何らかの資格が取得できると思っている
・職安だけに就職活動を依存しきっている(職安に通うだけでなく転職サイトに登録するとか新聞の求人欄を見るとかもしないとだめですよ)
・余程の事情がある(「無謀な会社を受験した」「コミュニケーション能力がない」「過去の職歴と職業訓練校の講座内容とに整合性がない」等)

○職業訓練校に行く前に考えておくべきこと
職業訓練校はあくまでも就職や転職に必要な知識や技術を身につけるための学校である(厳密に言えば学校ではないのかもしれないが)。ですので自分から積極的に知識を身につけるための努力をする(資格取得含む)と同時に積極的に就職活動もしなければ意味はありません。ただ単に学校と家を往復するだけの生活をしていたのでは就職は出来ません。それと職業訓練校の講座選択は重要です。興味のない(適正的に無理な)講座を受講しても授業についていけなくなる可能性があるし、仮に失業給付金のために最後まで受講しても就職できません。職業訓練校の体験入学や学校見学が出来るのであれば参加してみると同時に「資格取得実績(どんな資格を取得しているのかも確認)」「就職実績(どんな会社に就職しているのかも確認)」「就職指導としてどういうことをしているのかも確認する(学校に求人情報が張り出されているのかどうかも確認した方がよい)」を確認しておくようにしたほうがいいですね。そうでないと「職業訓練校に入学してから違った」ということになりかねませんから。