皆様こんばんは。福々めだかです
5月も下旬に差し掛かり、たくさんの卵が孵化してかわいい針子ちゃんたちがたくさんいるのではないでしょうか?
しかし、
「針子がどんどん減ってしまいます」「なかなか大きくなりません
」「どうやって育てたらいいの!?
」
という質問が後を絶ちません
これではいけない、と思い今回の記事を書くに至りました
初心者の方から中級者の方々まで、ぜひ今回の記事を読んで針子育成の参考にしてみてください
今回の記事は長いですよ!覚悟してください!(記事を書く自分に向けて)
そしてベテランの方々には毎度申し訳ないですが全く役に立たない記事です
まず、針子が落ちてしまう(死亡してしまう)主な原因トップ3を書きます!
(前提として、針子は親メダカと別の容器で、針子のみで飼育しているとします)
死因第1位!(80%以上がこれです!)
⇒なんと、餓死!
死因第2位!(20%がこれです!)
⇒水質の悪化!
死因第3位!(これもちょっとはあり得る…かも!?)
⇒エアレーションによる水流や水かえのし過ぎなど、人為的なもの
というわけです
ええ、ほぼ餓死が原因でございます
「いや、ちゃんと餌あげてるよ!」っていう怒りの声が、すごく聞こえてきます…(幻聴)
はい、きっと皆さま、餌をあげてらっしゃると思います。それはもう、たくさんたくさん、食べきれないくらいに、しかも食べもしないタイミングで、食べられないような環境を作りながら…
と、ちょっと厳しいことを言ってみました。申し訳ございません
まず、押さえておかなければいけないことがあります
それは
メダカ(針子)の生命維持の感覚と、人間の感覚は全く違います
ということです
つまり…
・人「メダカ(針子)ちゃんたち、お腹すいたよね~たくさんお食べ~(餌パラパラ)」⇒メダカ(針子)「すいてないです。というより食べきれません
(泣)」
・人「メダカ(針子)ちゃんたちの水を掃除してあげる!」⇒メダカ(針子)「やめてよ~。せっかくちょうど良かったのに~
(泣)」
・人「エアレーションの泡で針子ちゃんたちが遊んでる!」⇒メダカ(針子)「うわ~。流される~
(泣)」
こういうことです 悲しいですが、本当にこんな感じですよ
とにかく、人間の尺度と魚の尺度は違います。ここがメダカ飼育の難しいところです
さて、話を戻しましょう。
卵を孵化させる方法については過去記事(卵の管理とかえし方)(メダカの卵のかえし方(管理の仕方)2020年版)にて
では、死因第1位の餓死から解説していきます
餓死を防ぐために有効なものから紹介していきます
1:ゾウリムシなどの微生物 (当店で繁殖マニュアル付きで販売中です(宣伝))
⇒PSBは私も使ったことはありましたが、いかんせん目に見えないのでよく分からず、今は使っておりません。使っている方々に聞いてみてください
2:グリーンウォーター
3:粉エサ
です。まず、ゾウリムシなどの生餌はとても有効です。というのも、これさえあれば基本的には他はいらないくらい素晴らしいです
水も汚しにくいですし(ゾウリムシがそもそも栄養分を分解するため)、生餌なので針子たちが食べたいときに食事ができます
そして、ここで死因の第2位が関係してきます! 生餌を使用しない場合、可愛さ余って粉エサをあげすぎるが故に、水質が一気に悪化します
かわいがったが故なんて、なんという悲劇
そこで、今回はゾウリムシなどに頼らない方法を紹介します 粉エサだけで飼育できないと、やっぱり不便ですからね
まず、グリーンウォーターを作りましょう!
グリーンウォーターの作り方は過去記事(グリーンウォーターのつくり方と稚魚の育て方)にて ※メダカでなかなかグリーンウォーターができない方は、少し大きめの金魚を数匹発泡スチロールで飼うとよいですよ。1匹数十円の姉金などは、大きいためすぐグリーンウォーターになります。
グリーンウォーターは、細かい微生物や藻類が浮遊した水なので、メダカがエラからこしとって食べることができます すごく栄養があるわけでもないのですが、先ほどのゾウリムシ同様、メダカが食べたいときに食べられるというのが強みです
そして、針子飼育に自信のない方は、まずプラケース(虫かご)にグリーンウォーターと針子を入れて飼育してみることをおすすめします
理由は3つ。
1…意外と、本当に粉エサを食べていないことがわかるから。
2…透明なので、メダカの様子や容器の中身が見えやすいから。
3…容器が小さいので、掃除もスポイトででき手軽だから。
です
まず、このようにプラケースに針子とグリーンウォーターを入れます。
見やすいように、今回はサタンの針子ちゃんたちにご協力いただきました
※グリーンウォーターはもっと濃い色をしている方がよいですよ!濃いと後の写真が見にくいので、今回は薄いものを使用しています
針子の数にもよりますが、ほんの少し、ほんの少しだけ餌をあげてみてください 爪楊枝の細い方にちょこっと乗った、これくらいでいいです。
今回の餌はこれを使用
え?やっぱりキョーリンの回し者じゃないかって?
まさかまさか
あげてみましょう。細かい餌って思ったより水面にぱっと広がりますよね?
ジーっと観察…
そう!「食べてるのこれ!?」って感じじゃないですか!? そうなんです、食べてるのか微妙なんです
10分後…
はい、食べきれていない餌が水面に残りました…これでこの餌は腐るのを待つばかりです
こうなるのです。だからこそ、ほんの少しよりもさらに少しで餌やりはOKということが分かりましたね!?
針子の数が多くなっても同じです。針子が100倍に増えたところで、さっきの100倍…つまり、指先にちょっと餌を乗せた程度ですよね?
でも皆さま、今までこれよりも結構な量をあげていたのですよ ヤバさ、伝わりましたでしょうか?
針子の場合は、餌の量よりも、餌の回数が重要です あげられるなら、1日に3~4回、適量をあげられるとよいです
これなら、餓死する心配もありません!
え?仕事があるから無理?朝は早いからまだ薄暗いし、帰ると夜はもう暗い?
はい、そうですよね!だからこそ、プラケースに入れて育てましょう!と言っているのです
プラケースなら、そこまで邪魔にならないですよね?お部屋に置きましょう!日光が当たる場所でも、蛍光灯がある場所でも、スタンドライトがある場所でも構いません。とりあえず何でもいいから光を当てて、メダカが元気なときに餌をやってみましょう!
皆様が寝ている7時間くらい暗くしておけば、メダカの睡眠的には十分ですから、夜に蛍光灯で明るくして餌をやってあげてみてください。
そして、やっぱり水が餌で汚れますね?
そこで、水面の餌は網ですくって、底のごみはスポイトで優しくとってあげましょう
はいストップ!皆様、今どのように水かえしましたか?そうですよね?ほんのちょっと、水面のごみを取って、底をスポイトで少し取っただけです
これでいいんです!
つまり、どれだけ容器が大きくなろうと、どれだけ針子の数が増えようと(あまりの過密はだめですが)、このレベルを何倍かにするだけなんですよ!
その程度の水かえでよいのですが、やっぱり徹底的にやりたがるのが人間です…
この調子で、2週間針子を育ててみてください 見違えるほど大きくなり、粉エサをはっきりと食べる様子が見えると思います。こうなったらもう大丈夫!普通に親メダカのように、外でも屋内でも、好きな容器で普通に飼育できますよ!
そして、針子の飼育のさじ加減がわかったら、もうプラケースも卒業してよいです 最初から、屋外や屋内の飼育容器でたくさんの針子を一度に相手してみてください
(私も今現在、1日に数千匹の針子たちを相手しています
笑)
まとめ
◎針子はグリーンウォーターに入れてあげよう!
◎針子にあげる粉餌は極々少量!1日に数回与え、水かえはほんの少し、ごみを取る程度に!
◎生後2週間が大切!2週間たったら(餌を食べる様子がよくわかる大きさになったら)好きに飼育してよい!
◎針子を育てるさじ加減を掴んだら、多くの針子を一気に育ててみよう!
いかがでしたでしょうか
本当に、メダカの気持ちというものが分かればこれほど楽なことはないのですが、私たちは魚の全てを推し量っていくしかありません
だからこそ、人間としての感覚を一度捨て、よく観察しながら飼育していくことが大切です
針子飼育は、メダカ飼育の中でもトップクラスに難しいことですから、逆に言うとこれができればもう中級者の仲間入りでよいと私は思います
私の説明が下手なせいで、今回も長くなってしまい本当に申し訳ございません
また分からないことなどありましたら、ブログでもTwitterでも、いつでもご質問ください
皆様の針子飼育が上手くいくことを心から願っております
皆様の応援が励みになります。
今日も応援の1ポチ、ぜひよろしくお願いします!