「燃料電池自動車(FCV)」を一般的には「水素自動車」と呼んでいます。空気中の酸素と車載タンクに積み込んである水素を燃料電池という機械に入れて電気をつくります。FCVとは、その電気を使って動く電気自動車(EV)の1種です。水素ガスを燃焼させて、エンジンを動かしているわけではありません。先日、富士で行われた24時間耐レースに、水素ガスを燃焼させて走る車でトヨタ自動車が参戦し、完走したことがニュースになりましたが、水素燃焼自動車は、まだ研究段階にあります。

日本もガソリン自動車の販売制限が始まります。今後は、FCV、EV、HV、PHVの環境性能車のみが販売を許されることになります。この中でもFCVの特徴は言わば、移動発電機なので、災害時に水素がある限り、電気を供給することが出来ることです。現在では、まだ高いFCVを如何に普及させていくかという手法に知恵が必要になってきます。

政府としては、国、都道府県、市町村が、それぞれ補助金制度をつくり、合算で約300万円の購入補助金となります。700万円のトヨタMIRAIが400万円になるイメージです。それだけでは、更なる普及につながりません。民間資金をどのように入れていくか、という視点も重要になります。例えば、政府の補助金を使い、4年リースの残価設定、リース切れFCVをリース会社から横浜市が購入すること約束することにより、販売リスクを下げる。尚且つ、家庭用電気に変換するための給電機をセットにし、FCVに関わる各種データ、消費に関わる各種データを企業が活用すること条件に月30000円のリース代。災害時の電源供給機能は、個人の為だけでなく、地域に貢献することを条件とする。こんな仕組みも考えられると思うのです。公的な資金だけでなく、企業がビジネスとして関われるような共創が必要だと思います。