#横浜STARTUPは「感染症から命と生活を守る都市 横浜」の実現を目指しています。感染症対策に伴う不安と無駄な時間を無くしたいと思います。行政におけるデジタルの下準備、医療機関との真の連携、現役世代への対応強化が必要です。
 

「ワクチン接種の新しいスタイルをつくっているから、来て、見て」この一言で、現場に向かったのです。場所は緑区にある鴨居小児科内科医院(院長:古井民一郎)です。

休診日の日曜日に、言わば「小集団接種」を行っていたのです。横浜18行政区では、公会堂やスポーツセンターを使って集団接種が行われています。そして、各医療機関の個別接種も始まりました。新港ふ頭客船ターミナルにある横浜ハンマーヘッドでは、大規模接種が行われています。現在は、65歳以上の高齢者が対象になっていて、6月末には、接種券が65歳以下に郵送されます。通常の診療機関では、かかりつけの患者が、個別に接種を受けているに過ぎません。鴨居小児科内科医院のケースを「小集団接種」と言ったのは、かかりつけ患者でない人を含めて電話予約を受け付けた100名が接種を受けたからです。
 

 

この取り組みは、3つ訪問看護ステーションに所属する看護師が、鴨居小児科内科医院にお手伝いに来たことによって成り立っています。9時半から30分間隔で予約者が来ます。先ずは、臨時テントを張ってつくられた受付に行き、接種券の確認、本人確認を済ませ、次に隣のテントに移動して、古井先生の問診を受ける事になります。ここで、当日の体調や健康状態、服薬を確認し、ワクチン接種が可能がどうかを判断します。


問診が終ると医院に入ることになります。院内では3か所でワクチン接種を行うための3本の導線がつくられています。受付で色分けされているので、自分の色を辿ると待合室のソファーに繋がっています。

 

 

ソファーはワクチン接種を待つ人、そして打ち終わって休息している人がいます。接種後は暫くその場で安静にすることによって、体調の変化がないかどうかを確認し、大丈夫であれば帰宅ということになります。来院してから約30分で帰宅ということになります。

ワクチン接種は、今後、会社での職域接種、大学での接種、いろいろなパターンが生まれてくると思います。今回、ワクチン接種をされた方にお話しを伺うと、行政が行っている集団接種の予約は、ネットも電話も繋がらないし、会場は空間があっても、多くの人が集まるところに行きたくない。そもそも、場所が遠く、バスと電車に乗らないと行けない。かかりつけ医が、ワクチン接種をやっていないので、近所でフリーで予約できる今回の仕組みが望ましい。こんな意見を聞かせて頂きました。

今回の小集団接種を見てみると近所で、小規模の人数下で、かかりつけであろうがなかろうが、接種が行われることが、高齢者にとって望ましいというのが、僕の結論でもあります。その予約情報をどこで知ることが出来るか、という問題に関しては更に工夫が必要かもしれません。そして、この取り組みは、診療機関が休みの日に、医師の協力を得て、看護師の協力を得て、近隣の協力を得て、行う仕組みなので、巻き込む力がないと実現できません。今回は正にチームワークによって成り立っています。医療というのは常にチームワークが求められているので、その結果が、この仕組みなのかもしれません。先ずは、緑区で、そして他の地域で、やってみることが大切だと思います。