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最近、記者の皆さんから「希望の党が失速しているようですが、どう思いますか?」とよく聞かれます。私は、最初はご祝儀相場というものがあるから、今が普通でここからがスタートです、と答えています。瞬間的な期待、持続的な期待、それが相まって一定の評価が生まれ、希望の党幹部、候補者の全体の活動によって、底上げをはかっていくということです。

20歳で政治の世界に飛び込んだ時に「政治は生き物」と教わりました。つかまえようにも、つかまらない。明日、どんな動きになるかもわからない。だから面白いのか、だから大変なのか、それは人によって捉え方は異なると理解しています。

今まで政治の世界とは別の世界で活躍して来た人、つまり希望の党で初めて選挙に出馬した候補者にとって、驚く様な1ヶ月を過ごしていると思います。「政治は生き物」と思えば心にストンと落ちるかもしれません。

しかし、政治の世界は一発勝負、その勝負は衆議院では3年に一度繰り返され、全てを失うリスクもあります。落選したら生活できるのか、就職できるのか、政治の世界にいた経験を活かす職はあるのか。一歩間違えば180度変わってしまう生活がまっている世界に優秀な人材が集まるのだろうか?そこで必要なのは、回転ドア型の人材交流の仕組みなのです。政治、行政、政策研究所、学術等、各界から柔軟に出入りが出来る仕組みを構築しておくことなのです。例え落選してもキャリアが活かせたり、議員を2期だけやって政策研究所に戻ってきたり、行政から議員になって、学術に行ったり、つまり生活があるから議員を何期も続けざるおえないという状況を一変させることが重要なのです。回転ドア型の仕組みによって、政治の流動性を高めることは社会全体にとって有効なことと思います。

今は回転ドア型の仕組みがありません。当選して各界と協力してつくっていきたいと思います。そうすれば、もっと政治の世界にいろんな人たちが関わりやすく、入りやすくなるはずです。逆に言えば、今はあえて入りにくくしていると言う面があります。何党に関わらず、意気込みはわかるけれど「全てを投げ打って、政治の世界に」というのはやめた方が良いと思うのです。候補者には家族がいるし、候補者本人の将来もあるし、意気込みと仕組みは区分して考える冷静さも必要です。