26・7・9 Thu

 

 

N尾さんから久しぶりにお誘いがあったので、越戸ノ池を見に行くことにした。せっかくだし和佐谷を遡るついでに御伊勢山の山頂へも足を延ばしてみることにして。

六時半に大納で待ち合わせをして車で早稲谷林道の二股へ(7:00)。支度を済ませて左俣林道を辿ってゆく。
和佐谷左俣に入るのは三十年ぶりくらい。滝が多いことだけは憶えていたが他は忘れた。

 

 

滝は多いが手懸りも其れなりにあるので楽しく登ってゆける。だが水勢に圧されてしまう滝もある。そんな場面ではN尾さんが引き上げてくれるので心強い。
 

 

標高900mを越えた所で大きめの滝がでてきた。水流の少ない左側から登ってみる。下部はA0で何とか越えたが中程で思い切りがつかず、登るのを諦めて下降。
その後、N尾さんと交代して登って貰った。上部の岩溝にトライカムを決めて落ち口を抜けた(9:50)。頼もしい。

 

 

その後も小滝は続き、標高1000m辺りで其れまでの連爆帯から穏やかな流れへと一転する。

越戸ノ池への枝沢を見送り、先ずは御伊勢山△1286mへと向かう。穏やかな流れだが、その途中に小滝を挟みながら高度はジワジワと上がってゆく。先程までシャワーを浴びた体が冷えて震えていたのに、今はとても暑い。そしてダルい。

 

 

源流の平沢が御伊勢山直下を通う地点で沢筋を脱する。30m程の登り返して御伊勢山山頂に到着(12:20)。

緩やかな地形には灌木の藪が広がっていた。眺望は全く効かない。暫しの休憩後、今歩いてきた沢を下って標高1050mの枝沢出合まで戻る。

 

 

標高1050mの枝沢から・1151から500m程南側の鞍部に降り立ち、泥っぽい斜面を降りて緩やかな沢床に立った。沢に沿って歩いてゆくと目の前の大きな樹木に目が向いた。更に進むと藪越しに越戸の池の水面が見えた(14:15)。

 

 

 

越戸ノ池は北側と南側の二つの水溜まりから成っているが、真ん中の浅い箇所で目ん玉つながりみたいに繋がった形をしている。規模は此の二つを合わせて夜叉ケ池よりも一回り小さめな感じ。
久しぶりに此処へ来ることが出来たので小休止をとし、僕は散策をする。

 

 

さざ波がいい。

 

 

池の東側へ回り込んでみた。

 

 

北側の池と南側の池のつなぎ目近くでの眺め。傍らの樹木にはカエルの卵が沢山あった。

満足したので旧登山道を利用して下山する。だが僕はその登山道を歩いたことは無い。先ずは池の北側から・1151(越戸谷山)へ小尾根を登り返す。尾根に出るまでの藪が煩わしい。尾根上には微かだが踏み跡が・1151(越戸谷山)まである。
 

 

 

・1151(越戸谷山)からの和佐谷の林道に延びる尾根の下り口が判り難い。尾根筋に乗ると旧登山道が出てきたので一安心したが、下るにつれ踏み跡は再び薄れてゆく。下部の植林帯で再び不明瞭となったので其のまま尾根筋を辿って林道に降り立った(16:08)。後は長い林道を歩いて車が止めてある左俣林道入口に到着(16:38)。
今回の行程は10㎞程だったが沢山歩いた気がした。そしてとても疲れた。N尾さんも満足してくれたようで良かった。お疲れさま。

 

 

26・7・4 Sat

 

シバちゃんH詰さんと三人で以前から気になっていた次郎九郎の池へ行くことにした。
とはいえ其処は池の存在がなければ足を踏み入れようとは思わない笹又峠エリアだ。

入渓前から藪沢だという心づもりで何処から登るのが良いかを考えあぐねた末に池の北側斜面の沢に決めた。標高600mの二俣の堰堤上まで林道の利用でき、遡行の短縮にもなるという算段で。

 


林道入口に車を止めて出発(6:45)。まずは快適な林道を辿ってゆく。途中で林道は分岐し新旧に別れる。此処は沢沿いに延びる古い林道へ入る。其れまでの快適さから藪藪の不快な林道歩きになった。其のまま最終堰堤(7:44)まで辿ってゆく。

 

 

堰堤を越えて入渓。続いてもう一つ堰堤が出てきた。小さなバックウォーターを越えて小滝で始まる沢床から漸く遡行開始。

 

 

予想していたよりも藪は少ない。藪沢には違いないが藪沢の割には事前に思い描いていた程の不快さはなく一安心といったところ。蜘蛛の巣さえなければ色眼鏡を外してもよいとさえ思う。

 

標高900mを越えた辺りから其れまでの地味にツラい登りから、穏やかで先の景色の展開が楽しみな地形へと変わってゆく。逸る気持ちを抑えながら枝沢の同定を欠かさずに進んで行く。

 

 

標高1000mを越えた所で予想外の小さな枝沢が顕れた。現在地と地図とを見比べて目の前の枝沢を確認するが判然としない。目的地の池に辿り着くよりも、10mコンターの歪みから其の枝沢の存在を読み解く方がよほど難解だ。

 

本流を進んで行くと最後に小さな二股に辿り着いた。藪が薄く快適そうな左の広い方に入る。沢筋が消えた処で小さな丘陵地のような地形に出た。藪を漕いで進んで行くと梢の隙間に池の広がりが見えてきた(9:15)。
※最後の二股は右隣の狭い方へ入るのが正解だろう。上の画像の10m程右横の位置に池の水が水路となって源流をなしていたから。

 

 

 

灌木越しに見た時は藻に覆われた池なのかと思ったが、飛び出してみると夜叉ケ池の古池のように水生植物が池の水面のほぼ全てを覆いつくしていた。大きさは夜叉が池の半分程だろうか。そろりそろりと水面を歩いてみる。足元はユラリと揺れるが踏み貫きは免れそうな感触がある。だが油断はできない。

※此れが次郎の池なのか九郎の池なのか、それとも次郎九郎の池なのかは僕には分からない。もし知っている方がおられたら教えて下さい。

 



 

とりあえず池の中を泥沼にはまらないように注意しながら北側から南側へと移動した。其処で再び池の景色を十分に眺めた。

それから次の池のポイントへと丘陵の筋を辿って移動する。

 

 

丘陵を下ると今度は更に広い湿原に出た(9:35)。此の湿原の中の何処かに池はあるだろうか。足元に流れる細い水路に先ず目が向いた。湿原側から南へと流れているようだ。湿原の泥濘や泥沼に足をとられないよう気を遣いながら奥へと進んで行く。
湿原の片隅で赤いヤマボウシが咲いていた。

 

 

 

湿原の中を進んで行くと所々で池塘みたいに見える水溜まりが在った。想像していた様な池らしい池は此処にも見当たらない(9:50)。更に湿原の端へ近づいて行くと湿原に流れ込む細い水路となって終わっていた。その奥へ目を向けると灌木と藪で遮られた・1087からの緩やかな尾根だった。
ということは此処を源流とし、此の湿原を経て南側の笹又側へと流れ出ているのだろうか。そう考えると其の出口を確認しておけばよかった等と帰宅した今頃になってから思った。
帰路は・1087からの緩い丘を乗り越えて北側の谷を下って車に戻ることにする。

 

 

 

下降した谷の感想だが、下り始めは快適だったが暫くで藪沢になった。途中で植林帯が現れてくると沢床を歩くよりは植林帯の中を谷に沿って下る方が楽であった。
此の谷でも標高600m辺りで堰堤が現れた。二つの堰堤を越えた処で右岸に廃道となった林道を見つけた。此れを注意深く拾いながら下って行くと今朝の林道と合流した。車に着いたところで本日の山行は終了(11:29)。

今回も池と呼べそうな景色には出会えなかったが、僕のささやかな山歩きに付き合ってくれてありがとう。

 

26・6・28 Sun

 

 

U師匠との最後のお別れ山行となったのは昨年九月の池探し山行だった。一旦はそういう形になっていたのだが、今回一緒に歩く機会を得られたので同行させて貰った。
今回のU師匠の山行の目的はブナ林の探索だ。その山行にお供する形で僕は池や池塘を探しながら登る事にした。
今庄の麓に車を止めて出発(7:00)。尾根に取り付いてひたすら尾根道を拾いながら登ってゆく。

 

 

 

尾根を辿ること二時間ほどで最初の心地よいブナ林帯に到達。生憎の天候だがそれを差し引いても素晴らしい林だ。

 

 

 

快適なブナ林の途中には陥没したような凹地が見られた。直径は5m程。他にもっと規模の大きな凹地が二つほどあった。水が溜れば池になりそうに見えるが、残念ながら其のようにはなら無い地盤なのだろう。

 

 

 

山頂(10:25)を越えて更に奥へと尾根を進んで行くと太いブナに出逢った。目通りで約120㎝。

 

 

更に進んで行くと次第に藪が濃くなってきた。緩やかな尾根の源頭から続く平原状の沢筋に達したところで本日の探索山行の折り返し地点とする。
今回、新たな池や池塘の発見には至らなかったが、僕が求めている池や池塘の存在が此処には無いという事を確かめることが出来た。そう思いながら此処で午食を摂った(11:50)。

 

 

 

帰路は同じルートを辿って下山する。その途中、僅かな時間だったが陽射しを受けて美しく浮かび上がるブナの景色に出会う事ができた。
昨年につづき今回もU師匠から此れが最期の山行となりそうだと告げられた。この先もU師匠と山に登る機会を得られるようにと願わずにはいられない自分だが、一旦はそういう事にしておこう。何しろ僕の池探しの気持ちはまだ暫くは続きそうだから。

 

 

26・6・20 Sat

 

明日は雨天だ。さて如何したものか。今回の山行は中止かと考え、半日コースの倉ノ又谷から古池の沢を詰める山行案と共にシバちゃんとH詰さんに訊いた。

雨脚が強まる午前中に下山できれば不快にならず良いかもしれない、ということで決行。

六時に夜叉ケ池登山口に集合して三人で出発(6:20)。

 

 

 


登山道を辿って池ノ谷との出合から入渓(6:40)。十分ほど進んだ所で大洞出合となる。此処は左右からの枝沢とが出合い十字型となっている所だが峡谷の様に映えないのがザンネンだ。直ぐに側壁が立つ8m滝が現れた。

 

 

 

此の滝は僕には登れないので滝手前の右側チムニーから始まるルンゼから捲いて越える。下部の5m程を攀じれば後は灌木を手懸りに登れるが、沢床へフリーで降りれるポイントは落口付近の狭い範囲に限られていて気を遣った。

 

 

 

核心部を越えた後の暫くは側壁が立つ景観となる。平沢なので気は楽だ。時々は大きなトチノキが現れて面白い。怖い滝場はまっぴらご免だが、大樹が現れるのは大歓迎だ。

 

 

 

標高900mで本流を離れ古池への支流に入る。滝場の無さそうな雰囲気の急な登りが奥へ延びている。淡々とした急登を終えると沢は平穏となり頭上の景色がグングン開けてゆく。それで古池の近いことを察した。
古池へは標高1050mで沢筋を離れるのが近道だが、古池の沢の源頭の景色を求めて其のまま沢筋を進んでゆく。すると枯滝が現れた。

 

 

枯滝を快適に越えてゆくと平坦になり湿原状の源頭に出た。此処は古池の東上にある湿原だ。疎らな藪の中を蛇行する沢筋には獣の足跡が濃い。そのまま沢筋を眺めながら進んで行くと水が涸れて次第に藪が煩わしくなってゆく。其れで満足した僕達は県境尾根から古池へ通じる小径となっている枯れたルンゼから古池に下った。

 

 

 

古池の池畔に立つ(8:48)。暫し目の前に広がる古池の姿に見入った。池の周囲を巡ろうと思い水際を歩いて進むが泥濘が酷いので巡るのを諦める。無難に今しがた下ってきたルンゼの降り口まで一旦登り返し、小径を辿って夜叉ケ池へ向かうことにした。

 

 

上の湿原源頭の尾根に通う小径から古池を望む。少し早い時期ならもうちょっと位は良く見えたかも。

 

 


小径を辿って夜叉ケ池に到着(9:05)。此処でオヤツ休憩にしようと思っていたが止めた。じっとしていると雨と風で体が冷えてくるので早々に池ノ谷源頭に向かって下ることにする。と、その前に画像を一枚。

 

 

池ノ谷源頭へは夜叉ケ池から登山道を暫く辿り、尾根筋に乗る地点から入った。後は倉ノ又谷へ向けて下降してゆく。
一般登山道を歩いている時に此の谷底からの水流の響きを耳にしていてどの様な渓相なのか気になっていたが特に滝場は無かった。無いが其れなりに急な下りだった。

池ノ谷には大きなトチノキの連理木があって喜んだが、大きさでは登山道沿いに在る岩谷のトチノキには敵わないようだった。

 

 

 

倉ノ又谷沿いの登山道に降り立つ(10:03)。登山道から夜叉ケ滝を越えて、適当な地点から再び倉ノ又谷に降り立ち登山口へ向かって沢を下ってゆく。小広い河原が点在していて歩き易く、通過に困るような箇所はない。途中には岩屋があった。

 

其のまま沢を辿って駐車場に上がって今回の山行は終了(10:45)。雨脚が強まる前に下山出来てよかった。
明日からは生憎の天候がつづきそうな予報だ。その前にこうして古池の沢を辿る事ができて良かったと思う。ありがとう。

 

26・6・13 Sat

 

「夏小屋丸の手前には池塘があり、縁は水苔でおおわれている」という記述が「屏風山脈の旅」の226頁にある。それを自分の手で確かめてみたくてH詰さんと二人で大河内集落から長トコを遡って夏小屋丸へ登ってみることにした。

 

 

大河内の外れに車を止めて堰堤への林道を辿ってゆく(6:20)。堰堤を越えてから入渓。其れなりに小滝が次々と現れるが通過困難ということはない。滝ケ谷出合を越えて直ぐの10・3・10・2mの連爆帯に阻まれるまでは。
此の連爆帯を登る力は僕にはない。此処は左岸から高捲く(7:04)。それなりに斜度があり緊張しながら灌木を頼りにトラバースして連爆帯の出口へ下り立った。


 


その後、7m滝が現れる。此処も高捲くが岩壁が広く発達していて、岩壁帯を抜けるまでのエグい登りは斜度が緩む所まで続いた。その後は緩やかなトラバースで沢床に立ちホッとする。滝の大きさの割には酷く疲れた高捲きであった。

焼小屋谷出合手前でもう一つ連爆帯が現れるが此処は簡単に捲けた(8:50)。

 

 

焼小屋谷出合を越えた後は穏やかな内容の沢になる。段上の沢床をどんどん登ってゆくと標高850mで夏小屋沢出合う。そのまま本流のシンノ谷を進んでゆき、標高1000mで左沢へ入る(10:10)。

 

 

 

左沢の源頭は藪漕ぎの無い快適なルートだった。水が涸れても快適に登って行けるし適度な小滝が現れて退屈もなかった。

途中から明瞭な獣道が沢ルートの中に現れた。目で追うと明るく開けていそうな斜面へと上がって行きそうなので沢筋を離れて、その獣道の方を辿ってみることにした。

 

 

 

すると予想していた以上の爽快な斜面に飛び出した(10:58)。此の獣道は先程の沢筋と並行して県境稜線へ延びているようだ。腰切りの疎らな笹薮に通じている獣道を其のまま辿ってゆくと先程の沢筋と再び合流した。そのまま藪の無い涸沢を詰めてゆくと県境稜線はもう目前だった。

 

 

 

ふと脇に目をやると小さいが確かに池塘の様なものが見えた。これが屏風山脈の旅の中に記されていた池塘にちがいない。

漸く此の景色に出会えた。幾つかある積年の課題の一つが叶った瞬間だ。

 

 

 

十分に池塘を満喫した後、夏小屋丸・1294mに立って今回の折り返し地点とした(11:25)。その後、ロボットピークへ向かう。

腰切りの笹薮に覆われた県境尾根には獣道が通っていて藪漕ぎなしで進んでゆける。自分の知らぬ間に登山道が開通されていたのかと錯覚しそうな程の快適さだ。

 

 

 

目の前には静かで美しい光景が広がっている。とても良い気分だ。こんな気持ちの良い尾根が夜叉ケ池まで続いていたならどんなに素敵だろう。だが今が一番良いと思い直す。一見すると美しく見える光景だが、鹿の増加に伴う大きな波のようなインパクトが顕在化している今となっては止めようがないのだから。

 

 

 

ロポットピークで午食時間の三十分程を過ごした後(12:20)、長トコ左岸尾根に通う小径を下ってゆく。下り始めは確りしている小径だが次第にぼやけてくる。尾根筋を外さなければ問題ないが、途中にある三四カ所のヌタバ周辺では獣道が入り乱れ迷う箇所もあった。

 

 

1050mを越えて(13:09)更に尾根を下って行くと藪は疎らになり歩き易くなった。と同時に尾根筋がぼやけて何方にも歩けてしまうので、コンパスでルートの確認を小まめに取りながら下ってゆく。杉の植林帯に入り左手に白谷を見る頃になると登り口(14:15)は近い。

 

 

静かな大河内の集落跡(14:27)の川辺で装備と顔の汗を洗い流して車に戻った。思い描いていた景色を心の片隅に置きぱなしのまま今日まで過ごしてきたが、今回ようやく自分の目で其れを確かめる事が出来て良かった。

H詰さん、急な誘いに付き合ってくれてありがとう。

 

 

 

 

26・6・6 SAT

 

 

今回は会のメンバー三人で和可谷から屏風山山頂を一泊の計画で登ってみた。
伊勢集落(7:30)を発ち、和可谷の単調な遡行内容とドンヨリした霧雨の中を黙々と進んでゆく。こんな天気なら日帰りでもいいかなという嘆きが仲間の口から溢れてくるのも理解できる。もし隣に気の置けない相棒がいたら同じ言葉を僕も口にしていただろう。

和可谷中又を詰め上がって尾根を乗越(9:50)し、イセゴイ沢から東ノ水沢へ下り立った(10:16)。

 

 

 

東ノ水沢を遡ってトチボラ沢出合へ(12:00)。此処で本流と別れ、此の支流を遡って屏風山を目指す。今朝と比べ少しずつだが天候は回復してきている。

稜線に出てからの藪漕ぎ(十五分程)は其れなりに密で疲れたが、二年ぶりの屏風山山頂に立つと、来てよかったという思いでイッパイになった(14:20)。
下山は県境尾根の小径を利用した。その状態は二年前よりも更に深く藪に覆われ回帰が進んでいて気を遣わされた。

トチボラ沢に下り立ってからはテンバに着くまでの道程と時間がとても長く感じた。気が付くと空は薄曇りになっていた。

 

 

テンバに着いて肩の荷を下ろす(16:30)。今日は疲れた。此れでもう歩かなくて済むと思うくらい。早速、焚火で疲れた体を癒す為に皆で薪を集めて火を熾す。
今朝の霧雨の所為で其れなりの労力を要したが、よい燠が出来た頃には疲れも消えていた。夕飯を食べて就寝(21:30)。

 

26・6・7 Sun

 


四時過ぎに起きて朝食を摂る。昨日に屏風山を登れたので今日は帰るだけだ。
六時半にテンバを発つ。東ノ水沢から支流を遡って和可谷左又源流の尾根を乗越し、左又から中又との出合へ(9:01)。後は和可谷の本流沿いに通う植林用の小径を繋いで十時前に車に着いて今回の山行を終了。

新会員との初山行はお互い新鮮だったように思う。これからも宜しく。

 

 

26・5・30 Sat

 

部活のメンバー四人で今シーズン初の沢登り。ルートは美濃又谷~乗越支流~金ケ丸谷~大岩ケ谷支流~品ケ谷~美濃又谷出合。
鈴谷川林道に車を止めて出発(9:13)。鈴谷川の最終堰堤まで林道を一時間強を歩く。堰堤上は二股となっており此処から左側の美濃又谷へ入渓。

 

 

 

美濃又谷を遡ってゆく。途中に小滝があるが特に困難な箇所もなく県境尾根に到着(13:10)。振り返るとホノケ山が見えた。軽い笹藪を漕ぐこと十分程で金ケ丸谷支流の沢筋に入れた。
支流の源頭を快適に下ってゆくと小滝が現れ始める。幾つかの小滝の内、一つだけ懸垂で降りた。

 

 

 

先に金ケ丸本流(15:00)に降り立ったN君達は本流に懸かる雪渓上で大熊が昼寝をしている姿を見れて喜んでいた。僕が降り立った時には既に熊は逃げて居らずガッカリだ。
その後、メンバーや地形の様子等から本流を暫く遡った所の河原を本日の泊場とした。

 

26・5・31 Sun

 

 

目を開けると薄明るい。今夜はよく眠れたと思い時計をみると未だ真夜中の一時だった。此の薄明るさは月夜のせいだった。
朝食のラーメンを食べて泊場を出発(7:10)。切り立った斜面に挟まれた谷底には幾つかの滝が懸かっていた。登れるものは登り、そうでないものは高捲いて遡ってゆく。

 

 

 

標高860m地点のボロ滝で始まる支流出合に到着(9:47)。此処で金ケ丸谷本流から離れ福井県側の大岩ケ谷へ乗越す支流を詰め上がってゆく。出合はボロい小滝だが其処を過ぎた後は快適な谷筋に導かれて藪の疎らな県境に立つことができた(10:15)。

吹き抜ける風が心地よいので此処で少し休憩。

 

 

 

大岩ケ谷の源頭を下って行くと段々と藪が密になっゆく。更に下ると俄かに藪を抜けて快適な斜面が広がった。谷筋を辿る予定だったが径らしきものを尾根筋に見つけたので此のまま辿ってゆくことにした。すると炭焼き窯跡に着いた(11:20)。

炭焼き窯跡以降は径が分からなくなったので大岩ケ谷に戻った。更に下った大栃の近くにも炭焼き窯跡があった(12:50)。
そろそろ着く頃かなと思っていたら怖そうなミニゴルジュとなったが難なく通過できた。もう何もないだろうと油断していたら7m滝で足が止まった。此処を懸垂で降りてひと頑張りで美濃又谷出合の最終堰堤に着いた(13:20)。

 

 

 

堰堤からは昨日辿った鈴谷川林道を下って車に到着(14:28)。
今回は今シーズン初の沢登りで自分の体力や足取りに不安もあったが、無理のないペースで歩くことができてホッとしている。
N君、いろいろとありがとう。部活の皆さん、お疲れさまでした。

 

「我々は寛容でなければならない。人から寛容さを失わせるのは何か?それは確信だ。我々が寛容であるには疑念を持ち続けなければいけない」。

映画「教皇選挙」の主人公の台詞から。

26・5・17 Sun

 

 

五月も中半となり気になっていた別山から三ノ峰間をS木さんと歩いてきた。
市ノ瀬(5:40)からチブリ尾根へ。黙々と樹林帯を抜ける。尾根に出ると眺望が広がり清々しい。

避難小屋(8:05)に着くと不意に声を掛けられ驚いた。Sサイクル店へ出入りしていた頃の知人だった。ふとその頃を懐かしく思いだした。

此処を過ぎた辺りからアイゼンを着けて登ってゆく。

 

 

 

 

御舎利山の手前で残雪は消えた。アイゼンを外し登山道を歩いて別山へ(9:40)。予定より早く着いたので三ノ峰を経由して下山することにした。

 

 

 

別山平(10:22)に着くと久しぶりに訪れた実感がわいた。後は春のハイキングを満喫しながら歩いた。
三ノ峰の避難小屋で休憩(11:20)。午食を摂った後、杉峠を目指して六本檜へ。此処から杉峠の間は登山道が藪に覆われ辟易した。疲れているので尚更だ。

 

 

 

杉峠(14:12)から途中にある展望所辺り迄も藪が酷かった(来月になれば草も刈られて快適に歩けるだろう)。長く感じる道程と時間を経て登山口(15:23)の林道に下り立ち、市ノ瀬(16:07)へ戻った。
今日はs木さんのおかげで三ノ峰を歩けた。付き合ってくれてありがとう。

 

 

26・5・4 Mon

 

三時にカゴちゃんが迎えに来てくれた。その後T岸さんと福井で合流して馬場島へ向かう。今回は二泊三日で小窓尾根を登る計画だ。

六時過ぎに馬場島に着いたものの、車内で降りしきる雨を見ているだけで気持ちは萎えた。なので仮眠して雨が止むのを待つことにした。
雨が小止みの時をついて馬場島(8:35)を出発するが、その後も雨は降り続いた。昨日からの雨天で増水した白萩川の様子から今回予定していた小窓尾根は諦めた。その代わり渡渉せずに北方稜線に乗れるブナクラ峠から剱岳を目指すことにした。

 

標高を上がるほど気温は下がり視界は悪く、風雨が激しくなってゆく。ブナクラ峠を目前に自分の我慢も限界に達した(13:10)。幸運な事に峠に着くと折尾谷側は風下の穏やかな雪原だった。此処で本日の行動を終え、明日からの好天に期待して早々にテントを張った。

外からの雨と内からの湿気で快適からは程遠い中、着干しを兼ねてガスを焚いて過ごす。雨が幕を叩き、風が鳴りながら鞍部を吹き抜ける状況の中、五時に夕飯を摂り、そして就寝(19:30)。いまは明日の好天だけが頼みだ。

 

26・5・5 Tue

 

夜中に目が覚めると昨夜からの風雨は止んでいた。外へ出ると星が見える。月が辺りの真っ新な積雪を白く照らしていた。

四時に起床し、朝飯を摂って出発(6:00)。快晴の稜線を辿って赤谷山山頂へ。濡れた靴が不快な他は良い感じだ。

 

 

 

赤谷山を越えて白萩山へ歩き出すと北方稜線が始まった気持ちになる。残雪は多くないが藪漕ぎはない。剱岳の景色に歓声をあげながら赤ハゲを越えてゆく。

 

 

白ハゲから見る剱岳の姿は素晴らしい(9:00)。北方稜線ならではの光景だ。

 

 

 

白ハゲから大窓へ下ってゆく。踏み抜きに気を遣いながら這松の中の無雪期ラインを強引に辿った。何処を辿っても北方稜線の景色は心に沁みる。

 

 

 

大窓(10:00)から大窓ノ頭(11:07)までの高度差300mの間は辛かった。とにかく足を一歩ずつ上げてゆくだけで精いっぱい。写真を撮ったり景色を愉しむ余裕が僕にはなかった。
登りきると剱岳が少し近づいたよう。嬉しくて良い気分になる。大窓ノ頭を越えてゆくと景色がだんだんと険しくなってきた。

 

 

 

岩稜を伝い鞍部に下り立ってローソク岩へ(11:35)。此処は基部の残雪を辿って捲いてゆく。捲き終えて直ぐに登り返す雪壁上部が立っていて緊張した。僕の中にある滑落への恐怖がそうさせる。

 

 

 

池平山北峰の登りには固定ロープが残っていた(12:20)。南峰の下りも固定ロープが核心区間の殆どに残置されていたのでクライムダウンで小窓ノコル(13:27)へと下り立つことができた。

 

 

 

小窓から小窓ノ頭(14:50)までの標高差250mを登るが、前を歩くカゴちゃんのステップを一歩一歩と辿るだけでも精一杯の状態だ。進まなければ本日のテント場には着かないので全力を尽くして登った。僕なりに。

 

 

 

小窓ノ頭から小窓ノ王の基部(15:48)へ。そこから25mを懸垂して三ノ窓に到着。今日の内に池ノ谷ガリーを登っておきたかったが、僕の体力は限界だ。なので本日の行動は此れにて終了。

 

 

 


三ノ窓で泊るのも久しぶりだ。昨日の濡れた装備等を干している間に、雪斜面を削って壁を築きテント場を確保する。今日は寛いでても結露や濡れもなく快適。短い時間だったが風に当てただけでも感触はよい。唯一、靴下やダウンシューズが湿った侭で不快なこと以外は。夕飯を摂って就寝(19:20)。

 

26・5・6 Wed

 

 

四時に起床して朝食を摂り、五時半に三ノ窓を出発。初っ端から池ノ谷ガリーを登る。万全を期してガリー内に点在するハンガーで支点をとりながらコンテで登り詰めてゆく。約一時間で右俣のコル(6:47)に出た。更に長次郎ノ頭を目指して雪壁を登ってゆく。

 

 

 

長次郎ノ頭までは残雪を辿れたので無雪期よりも早く着いたように感じた。頭から25mの懸垂をして左俣のコルへ(8:00)。

 

 

 

最後にコルから本峰への登り返せば山頂は目前だ。目の前のルートである雪壁は長く斜度も登るにつれ立ってくるので、此処も万全を期して岩角に支点を取りながらコンテで通過した(8:37)。

 

 

 

後は緩やかな雪尾根を辿ってゆく。ちょうど源次郎尾根から登山者が続々と合流する、賑やかな剱岳山頂に着いた(8:57)。後は確りしたトレースを辿って早月尾根を下るだけだ。

 

 

 

早月小屋で装備を外して残雪を繋ぎながら尾根を下ってゆく。

 

 

汗を掻きながらヘロヘロになって漸く馬場島に下山(13:40)。こうして短いようで長いGWの山行を終えた。
カゴちゃんT岸さんが共同装備を担ぎ、且つトップを牽いてくれたおかげで僕にも歩き通すことができた。二人に感謝だ。ありがとう。

 

 

26・4・25 Sat

 

 

上小池への往来は2023年春に善五郎橋が被災して以降、今も通行止めはつづいているが、今春から始まった本橋の架け替え工事は今秋に終わる予定のよう。上小池への往来が一日でも早くできる環境が整う事を願うばかり。
今回はその上小池に池田の部活のメンバー達とバイクで久しぶりに訪れてみることにした。
大野の道の駅に集合してバイクで出発(8:00)。勝原でR158を離れて打波川沿いの上小池勝原線に入ると三年ぶりの懐かしい景色が広がっていた。

 

 

 

鳩ケ湯(9:30)で小休止をして善五郎橋を越えて急登を終えた道端で再び小休止(10:20)。足腰を労わりつつパンやお菓子等を補給。
此処から望む願教寺やよも太郎山に残雪はない。何気ない景色だが四月とは思えない眺めだ。

 

 

 

ようやく上小池に到着(11:00)。此処にきて思いがけず春の名残を満喫。

 

 

 

本日の折り返し地点の三ノ峰登山口駐車場に到着。ちょうどキャンプ場の管理人さん夫婦がおられたので少し挨拶を交わす。その後、此処で午食を摂ってから下山(12:00)。

 

 

 

あんなに喘いで登った往路だが、復路は早い。当たり前だ。余りに早いので途中にある旧中村の石灰華(黄土色)に立ち寄ってみる。こんな時でないとそんな気は起きないから、今日は其のよい機会だ。
規模は小さいが確かな石灰華の感触と景色を前に、ふと北アの硫黄沢の白い石灰華の思い出が懐かしく甦った。

 

 

 

最後に勝原園地にも立ち寄ってみた。閑散としているだろうという僕の予想に反し、園内は其れなりに賑わっていた。何となく始まった岸辺での「水切り」に我を忘れてひと汗掻いたらお腹が空いたので道の駅へと戻り、それから解散した(13:30)。
偶には此のような野外活動も愉しい。おかげで心の洗濯をしたような気分になれた。今日は皆さん、お疲れさま。

 

Dst 53㎞