それは、何よりも最低な行為である   | 言葉は言霊 ~話す言葉によって未来が変わる~

言葉は言霊 ~話す言葉によって未来が変わる~

人の身体は、食べたもので作られる
人の心は、 聞いた言葉で作られる
人の未来は、話した言葉で作られる

いい言葉を聞いて、心を豊かにし
いい言葉を話して、明るい未来を作りましょう

努力している人を笑うこと。
 

それは、
何よりも最低な行為である

 



- 植村直己 -

 

 

この言葉を聞いて

とある新入社員研修のことを思い出しました。

 

その会社は

新入社員研修を1か月以上にわたって行い

しかも合宿型。

 

毎日、同じメンバーで過ごしていると

人間関係も山あり谷あり。

 

私が担当したのは1週間

 

1週間もビジネスマナー研修に費やす会社は

ほぼ皆無なので、人財育成には

力を入れているのが分かります。

 

だからこそ、こちらも力が入ります。

 

毎朝、気づいたことを発表する時間があり

それは希望者挙手制のため

全員が発表できるわけではありません。

 

Aさんが手を挙げて前に出てきて

気づきを発表しました。

 

 

正直、何を言いたいのかがわからない

聞き手が疲れてしまう発表だったのは事実。

 

言い直すのですが

余計に意味不明になっていき

負のスパイラルに入りながらも

何とか発表を終えました。

 

すると、会場からくすくす笑う声が聞こえてきました。

 

それは面白くて笑っている声ではなく

バカにした笑い。

 

「あいつ、あのレベルで発表するなんて

 おかしいんじゃないの?」

 

という心の声が聞こえてきました。

 

 

このままにしてはいけないな、と思い

 

 

「今、笑った人に聞きます。

 Aさんの発表はそんなにおかしいですか?」

 

---------- シ~ン ----------

 

「みんなの前で発表するのが

 どれだけ緊張するかわかりますか?」


「確かに発表は改善の余地はあるものの

 それは発表したからこそわかったもの」

 

「手を挙げて発表したからこそ

 Aさんはご自身の課題が見つかったのです」

 

「手を挙げる勇気も度胸もない人が

 手を挙げて発表したAさんを笑う資格はない!」

 

「同じ会社の同期じゃないですか。

 こうやって頑張っている人を

 応援できる人になってほしい」

 

 

---------- シ~ン ----------

 

休み時間にAさんが私のところに来て

「先ほどはありがとうございました。」

と言ってくれました。

 

 

私の新入社員時代を振り返ると

指名されれば発表しますが

皆の前で手を挙げる勇気はありませんでした。


 

手を挙げるって、

とても勇気がいる事です。

 

 

 

今でも手を挙げるのは苦手

しかし、

苦手だからこそ

手を挙げる勇気を持とうと思っています。

 

Aさんの姿勢から大切なことを学びました。