先日、電車に乗った時のこと。
ドア付近の端の席が空いていたので
座って本を読み始めました。
ふと、顔を上げ横を見ると
このマークをカバンに付けている女性が立っていました。
どこから乗ってきたんだろう?
どれくらい立っているんだろう?
集中して本を読んでいたので
全く気づかずにいました。
カバンをちょんちょんと叩き、
「よろしければお座りになりませんか?」と声をかけると
「ありがとうございます」と会釈する女性。
「気がつくのが遅くなってすみませんでした。」
「いいえ、とんでもないです」
席を譲り、私は入り口付近で本を読み始めました。
最寄り駅が近くなって、
ふと席に目をやると、もう女性の姿は見えません。
あぁ、降りたんだ。
でも、私が隣にいるんだから、
何か一言くらいあっても良いのになぁ・・・
などと考える私。
席を譲った行為に対し、
無意識に感謝の言葉を求める自分がいる。
なんて小さい人間なのでしょう。
思わず自分で笑ってしまいました。
人は、
相手にしてあげたことは忘れず
相手にしてもらったことは忘れがち
かけた情けは水に流し
受けた恩は石に刻め、ですね。