プロ野球80年史 番外編vol.8 【「宇野ヘディング事件」から始まった珍プレーの歴史】 | ユウキのまにまに。~ツバメと艦これ、たまーに探検~

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話題はプロ野球中心。東京ヤクルトを中心に、自分なりの視点で切り込んでいく、つもり。
テキトーに書いてるので、更新頻度はかなりまちまち。

現在「プロ野球80年史」をつらつらと執筆中です。


ヘディング以外にも数々の珍プレーを巻き起こした80年代中日の人気選手、宇野勝


デッドボールとコンタクトレンズ紛失でお茶の間を沸かせた「西の詐欺師」達川光男


西に達川あれば東に市川あり、忍者打法の「東の詐欺師」市川和正


3球団を渡り歩いた「当たり屋」、コーチとしても数々の選手を育て上げた金森栄治





野球に限らず、どのスポーツも選手は真剣勝負を見せる。それが、数々のドラマを生む。
例えばサッカーなら「ドーハの悲劇」「ジョホールバルの歓喜」があるし、オリンピックでも2004年アテネオリンピックの体操団体総合の金メダルは「伸身の新月面が描く放物線は、栄光への架け橋だ!」というNHK・刈谷富士雄アナウンサーの名実況とともに記憶している人もいるだろう。

しかし、その真剣さは珍プレーとなって時に見る者を笑いに誘い込むもままある。今回はその「珍プレー」を上記の4人を中心に、動画とともに紹介する。
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まず、宇野勝。
宇野は強打のショートとして1984年には本塁打王を受賞するなど、1980年代の中日を代表する人気選手であった。その一方、守備では送球、送球の補給、ゴロの処理、フライ処理、連係プレーでことごとく雑なプレーを披露。その最たる例が「宇野ヘディング事件」である。
【動画】宇野ヘディング事件
この守備の雑さは数字でも如実に表れており、実働15年で通算270失策、リーグ最多失策7回。ベストナインは3回受賞したもののゴールデングラブ賞とはまるで縁がなかった。
【動画】【プロ野球】珍プレー王 宇野勝の1993年
【動画】中日ドラゴンズ 宇野勝 - 珍プレー総集編



達川光男と市川和正はそれぞれ広島東洋、横浜大洋で捕手を務め、ともに活躍。
達川はいわゆる「デッドボール詐欺」で、「プロ野球珍プレー・好プレー大賞」によく取り上げられていた。
【動画】広島カープ達川 珍プレー
本人いわく、「当たっていないのに塁に出たのは1回で、当たってても出してもらえなかったことが3回ある」。また相手選手のデッドボールに対してはそれがどんなに明らかに当たっていても「デッドボールではない」と言い放ったこともあった。その他にも達川は「コンタクトレンズ紛失」、「サヨナラインフィールド事件」を巻き起こし、またささやき戦術でも様々なエピソードを持っている。
そもそも達川が1980年代の赤ヘル黄金期に正捕手になれたのは、「プロ6年目の春季キャンプ中に「暇だったから」巨人のキャンプを見に行ったのが、他の選手に「偵察」だと思われた」から。本人もまた真面目な性格で高い技術を持っていたのもあるが、この時から珍プレーとの宿縁が始まっていたのかもしれない。

市川はシーズン100試合以上に出場したのがわずか1年だけと、正捕手と言えるかどうかと言えば微妙な選手だったが、そのトリックプレーは「東の市川、西の達川」と称されるほど。
市川の代名詞と言えるのが「忍者打法」で、これはハーフスイングをごまかすためだけに3年がかりで開発したもの。


これは「サギ師 達川光男 市川和正(動画・要ニコニコアカウント)」のキャプチャであるが、この画像を見ただけではとても野球をやっているようには見えないだろう。ちなみに、本人はこの忍者打法を「究極の見逃し」と名付けている。



金森栄治は1981年ドラフト2位で西武に入団。当時の広岡達朗監督にプロでの活躍を不安視されながら努力を重ねて2年目から一軍に定着。その後は阪神、そしてヤクルトで15年にわたってプレー。引退後はコーチ、スコアラーとしてチームを陰から支えた。
そんな金森の最大の「特徴」は、達川と同じくデッドボール。しかし金森の場合は当たった時の悲惨さであり、「東の金森、西野達川」「爆笑生傷男」と呼ばれた。

また1988年の阪神時代には、ホームランボールをキャッチしようとしてラッキーゾーンのフェンスによじ登り、バランスを崩して転落してしまう珍プレーも起こしている。
1981年の山森雅文、そして2010年の赤松真人天谷宗一郎らのファインプレーと比べてみると、さらにその締まらなさに笑ってしまうかもしれない。
【動画】金森栄治 珍プレー
【動画】プロ野球 珍プレー1985(金森編)





ここでは4人のみを挙げたが、ほかにも様々な選手が様々な珍プレーを見せているので、動画サイトなどで探してみるとまたいろいろな発見がある…かも知れない。










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