今日は、ある深刻な社会問題をとりあげます。
老若男女とわず、ぜひ知っておいて
もらいたい現実です。
タイトルの「待機老人」とは?
特別養護老人ホームに入所を希望しながらも、
すぐには受け入れてもらえない高齢者のこと。
民間保育所に入れない「待機児童」は、
全国に約2万2700人(2013年4月厚労省)だが、
「待機老人」はその20倍の約42万1000人。
なぜ、こんなにも多くの待機老人がいるのだろうか?
高齢者のおおくが入居を希望する
「特別養護老人ホーム」は、
社会福祉法人や地方自治体などが運営する
公的な介護保険施設であり、
民間の有料老人ホームに比べると格安なのだ。
例)民間A社⇒月額約18万~25万円
特別養護老人ホーム⇒月額約5万~13万円
※要介護度4 個室定員31人以上の施設の場合。
施設・条件により変動。
西東京市にある特別養護老人ホーム
「フローラ田無」では、
入所定員30人のところ、現在900人待ちである。
女性 4~5年待ち
男性 7~8年待ち
こんなに待たされては、
その間に共だおれになってしまう。
必要だと思って申請しては遅すぎるということだ。
じゃあ、受け入れ人数を増やすことはできないのか?
というと、ベッド数が決まっていて、それは難しい。
そのうえ慢性的な介護士不足という問題もある。
介護者・要介護者のパーセンテージは、ともに
60歳以上62.7%
75歳以上25.5%
(2010年厚労省)
老老介護のじったいがここにある。
それでは、あなたの家族の誰かがもし、
要介護者になったら、
どこに相談すればいいのか?
まず、各自治体の高齢福祉課などへ相談にいこう。
介護保険サービスを使うにあたって、
要介護認定の申込みをしなければならない。
コンピューター一次判定
↓
介護認定審査会二次判定
↓
要介護認定
こういった段取りをふむ。
具体的にどんなことをするのかというと、
基本調査といって、役所から調査員がきて、
「起き上がれますか?」
「物忘れありますか?」
などといった調査をされる。
そのあと、お医者さんの意見書をとりよせて、
コンピューター判定による一次判定をおこなう。
それをもとに役所で審査をして、
介護の認定がでて、はじめて
介護サービスを受けることができる。
これが非常にイライラする作業のようだ。
そういえば、数年前にかかわっていた
89歳の女性Mさんのことを思い出す。
Mさんは「要支援2」(要介護の前のだんかい)で、
私の治療院にみずからの足で出向いてくれていた。
とても聡明な方だった。
受け答えが20代の若者レベルに
スピード感があり、
私がボケるとすかさずツッコミ、
Mさんがボケると私がつっこむ。
そんなことができる老人は、
Mさん以外出会ったことがない。
ただ、認知症がすこし入っていて、
同じことを何十分も話しつづける節があったが、
それ以外は、まったく普通である。
いつも服装に気をつかっていて
オシャレな方だったので、
話していてこっちがパワーを
もらえるほどであった。
「Mさんが認知症なんて、信じられないときありますよ(笑)」
「そう?(笑)役所の人が調査しに来たとき、一芝居うってやったからね!」
「え、なにそれ!まさかボケたふりしたとか?」
「そう(笑)よその婆さんたちは、調査員がくると見栄はって
ハキハキしゃべろうとするのよ。バカだねぇ。そんなことしたら、もらえるものが貰えないじゃない。だから、
はぁ…はぁ?…あぁ、はいはい…はい?って、ボケてるフリをしてやったのよ。
そしたら、要支援2になった、ハハハ。これで毎月104000円もらってる。」
「わるっ!詐欺やがな!」
2人で笑いながら話したものである。
こんな婆さんは、めったにいるものではないが、
ふつうのお年寄りは、なぜか認定員がくると、
頑張ってしまうらしい。そのため
なかなか実態がつかめないようだ。
おそらく、最後の自尊心が邪魔をするのだろう。
しかし、かりに介護認定されて
月数十万円を支給されたとしても、
自己負担金の額はハンパじゃなく、
それではまったく足りないのが現状のようだ。
では、介護にはいったい
どれくらいの費用がかかるのだろうか?
(つづく…)