猛暑だった夏も終わりを告げようとしています。

私がこの夏に買った本の中から3冊紹介します。

 

まずはこれ、

『本を贈る』三輪舎 2018年

編集者、装丁家、校正者、印刷、製本、取次、営業、書店員、本屋、そして批評家の若松英輔 と、本にかかわる仕事人が書いたエッセイです。

「一冊の本を開く時、読者は著者だけと向かい合っているのではない」

その奥に無数の人たちとも接点があることに想いを馳せると、より深く本への愛情がわきあがってきます。

電子書籍では決して味わえない世界ですね〜

布張りに刺繍をしているような装丁も素敵です。(赤のバージョンもあるみたい)

 

次は、古本愛はじけるコミック、

『古本乙女の日々是口実』 カラサキ・アユミ  皓星社 2018年

表紙についている古本屋ならではのスリップからして、古本愛炸裂ラブラブですね~

1988年生まれの著者は、幼少期より母の影響で古本にお小遣いをつぎ込み、会社員を経たのち、現在は古本道をまっしぐら!

このネット社会において、直に書棚を見て手で触り、ページをめくり買うか買わないかを一瞬の時間で判断する行為にこだわって自分の足で古本行脚をつづけている稀有な女子です。

古本屋めぐりの裏ワザ、裏話は古本屋好きにはたまらない‼ はずです。

 

同じぐ古本愛ですが、ディープな対談で燃え上がっているのが、

『漱石全集を買った日』 山本善行×清水裕也  夏葉社 2019年

京都の「古書善行堂」の店主 山本善行さんと、古本病歴3~4年くらいの若いお客さん、”ゆずぽん”こと清水裕也さんの対談を収録した本です。

巻頭には、ゆずぽんさんの本棚の写真が数ページにわたって載っていますが、その順番がほとんど正確に買った順に並んでいるところが必見!

彼がどんな古本と、どんな順で出会い、はまっていったかという軌跡がたどれます。

ゆずぽんさんが、善行さんをはじめ多くの古本屋店主に出会い、古本道をまっとうに極めていく様には、興味が尽きません。

 

以上3冊は新刊本で私物のため、非売品です。ご了承ください。

ご興味のあるかたは是非とも取り扱い書店にてお買い求めくださいませ。