【日常】キッチンのシンクが大変だった | ●○ 駄文2.0 ○●

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大阪 → ホノルル → ロンドン → ボストン。日々の由無しごとや思いついた事だとかを。

朝から何でも屋のポールがやって来て、風呂場の換気扇を取り付けようとしたが、ぼくがこないだ設置して、会計士マイケルがグリース代わりのオリーブオイルを塗った換気扇を見て、「なんだ、これでばっちりじゃないか」と言って帰ろうとした。

ついでに水の流れが悪い台所のシンクも見てもらったんだが、カネにならない仕事には余り時間を費やせないのか、ポンプを少し使ってゴミを取り除いたら、「あとは下のパイプを外してみることだな」、とか言って帰って行った。

この後、さらに水の流れは悪くなってしまった。ポールがポンプで吸い出したゴミごと、シンクから流れなくなった。ひどい臭いだったので、そのままにもできず、自分で水道管を外してみたら、さらにひどく生臭い水がゴミと一緒に出てきた。気に入らないことには、外したパイプを掃除しても水は流れないままだった。確実にポール前より悪化していた。

しばらくして、実家から送ってもらった常備薬が、当初予定から10日以上遅れてようやく届いたので、15分ほど歩いたところにあるLeymanへ、シンクの掃除用品を買いに行った。よく小学校のトイレ掃除のときに見たアレ(棒の先に半球体のゴムが付いたやつ)と、詰まった汚れを溶かすアンブロッカーとかいう溶剤、そしてゴム手袋を買って結局10ポンド以上の出費になった。

ポンプを使うと、シンクからは大量の汚物が溢れ出して、なんでイギリスまでやって来て、こんな生活力アップに努めているんだろうって、生臭い臭いに溢れるキッチンで思った。バラバラに千切れた鮭の皮のようなものが浮いていて、それがいちばん臭かった。そして、水はやっぱり流れなかった。

仕方がないので、アンチ・ブロックの溶剤を投入した。「基本的には15分待て、詰まってるものが炭水化物だったりする場合には2時間待て」、と書いてあったのだが、1時間を過ぎても変化が見られなかった。水は一切流れず、シンクにはゴミが浮いたままだった。

大阪のうちの近所にはドブ川としか言いようのない川があって、ゴミを投げ込まれた上に、行き場を失った水はひどい臭いを発していたが、それが今はロンドンのキッチンで起こっていた。キッチンは生活の中心の場所だと思い込んでいるので、どうにも辛かった。

なんにせよ家賃を振り込まなければならないので、シンクに使用禁止の張り紙をして銀行へ行った。相変わらずの行列で、日本の「番号札をとった後は冷暖房の聞いた待合室でソファに座ってお待ち下さい」的なシステムが恋しい。

窓口では、シャツにネクタイ、ガタイの良いスキンヘッドの黒人兄ちゃんが、10ポンド足りないとか言い始めた。お札の数えられない銀行マンっていうのはレアでおもしろいが、困る。20ポンド紙幣が○○枚でしょ。お前の手の中に35ポンドあるだろう?ぼくは正しいんじゃないかしら?、と若干声を荒げて言うと間違いに気付いてくれた。汚水の生で気が立っていたのかもしれない。

うちに帰っても水は流れる気配がなかったので、フラットメイトたちが帰宅する前に何とかしたくて、結局また水道管を外して水を抜いた。アンブロック溶剤入りの水だったが、それよりも腐った魚のような水の臭いが強烈だった。雑巾を一枚捨てた。シャワーを浴びるついでに結構念入りに洗っても、まるで臭いが落ちなかったからだ。

とりあえずこれでシンクはきれいになっている。水は流れないので張り紙はそのままにした。それ以上手の施しようがなく、部屋に戻った。すごくくたびれていた。PCに向かうと、「福田総理辞任を表明」ってニュースがGoogle UKのトップニュース(の1つ)になっていた。彼も大変だったんだろうなと思った。ぼくも、辞任したかった。何を辞めるって、もちろん水道係をだ。

その後、帰宅したマイケルに状況を説明し、水道係を辞めたいと伝え(ウソ)、とりあえずげっそりしていたので仮眠を取った。そして起きだした後、水が流れるようになっていることに気付いた。昨日までより、少し状態はいい気がする(自分ががんばった分が報われたいという希望的な味方ではある)。

ぼくの努力は報われたとも考えられるが、わけが分からない。今は、ポンプと溶剤を買った帰りに、マンホールの辺りで作業をしていた数台の車が犯人だったような気がしている。銀行の帰りにも、Plumber(配管工)を見た気がする。きっと事前連絡なしに、下水の工事があったんじゃないかと・・・考えると、一日を無駄にされたような気がして、すごく腹が立つ。