人生ベストテン。角田光代。
また角田光代を読んだ。どうにも彼女の日本語が好きで、内容は好きなときも嫌いなときも、どうでもいいときもあるんだけど、なんとなくクセになるのはその言葉の遣い方ととても適当なんだけど繊細な心理描写だと思う。
「適当なんだけど繊細」というのはおかしな日本語に聞こえるかもしれないけれど、とっても適当で、感覚任せで、良くも悪くもすごくいい加減な登場人物(時には著者自身)の感情を、すごく適切な言葉を使って、読み手というかぼくの腑に落ちる表現にしてくれる。自分もこんな風に、自分のことや身の周りのこと、うすらぼんやりと感じたことを表現できたらいいのに、という憧れに似た感情を抱えて、ぼくはその文章を読むわけだ。
主人公の女の人は、眠れない夜に、自分の人生の出来事ベストテンを考える。その第一位が、40歳の誕生日を迎える直前にあった、中学校の同窓会なんだけど、という話。おもしろいのでおすすめ。
さて、ぼくの人生ベストテンを考えるとどうなるんだろう。
(小説の中では、主人公が眠れない夜に考えてる人生ベストテンを、ぼくはこんな風に一生懸命ブログに残そうとして、結局眠るはず時間を削ってしまってるというのは皮肉なことじゃないかしら)
・大学院で勉強するためにイギリスへやってきたこと。
・ハワイですてきなルームメイトやクラスメイトと知り合えたこと。
・すごく愉快な会社に2年間勤めたこと。
・1人でヨーロッパを旅していろんなヒトと話したこと。
・中国からベトナムへ陸路で国境を越えて、ハノイでボッタクラレタこと。
・アカペラに没頭してあちこちで歌を歌ったこと。
・大学のサークルで初めて集団活動に参加して迷惑掛けまくったこと。
・小6のときに好きな子から告白されたこと。
・一昨年、すごく不思議なクリスマスデートをしたこと。
・就職活動中に刺激的な友人たちと知り合うことができたこと。
・小学校でイジメにあってみたこと。
・高校がすっごいつまんなくてセカイが灰色で、エヴァンゲリオン見ながら、ニンゲンについて考えてたこと。
・大学入試に受かったのが奇跡的だったこと
これで13コ。自分では、割と赤裸々だと思う。
この中で1位に来るのは、ヨーロッパの旅か、今のイギリスかな。2003年のヨーロッパ一人旅がなければ、ぼくは海外へ出ることに興味なんて持っていなかったし、違うバックグラウンドを持ったヒトと話すことをおもしろいとも感じなかっただろうし、英語を話せるようにもならなかったはずだから。
イギリスは、現在進行形だからインパクトが強いっていう部分もある。でも来る前から紆余曲折があったし(当初NYの語学学校に申し込んでたもの)、来てからもカルチャーショックはハワイのときよりずっと大きかった。そして大学レベルでの勉強が面白いと感じ始めたのは奇跡的なことだし、今後の人生にもたくさん影響するだろうって思う。
逆にベストテンから外れちゃいそうなのは、小学校のイジメ、大学入試、歌ってたことかしら。歌ってたことはベストテンから外れて、同じサークルで迷惑掛けまくったことはベストテン入りするっていうのが、自分としては面白いところ。
実際、京都駅ビルだとか、神戸こくさいホール、今はなきバナナホール、三ノ宮での解散ライブや、あと忘れられないのは梅田の地下街、ほんといろいろなところで歌を歌った。そういや、東京までストリートライブしながら旅したこともあった。それらは間違いなく、すごくすごくいい思い出なのだけど、どっちかというと、あの4年間の思い出は歌よりも人に付随するものの方が大きいのだ。
ライブのたびにケンカして、ミーティングを引っ掻き回し、空気を乱し、怒らせ切れられ呆れられて、みたいな経験は、きっと大学に入る前にしておくべきだったんだけど、それをすることのない中学高校時代だったから。部活とかしておいたら良かったのかなとも思うんだけど、塾や高校のせいでできなかったんだからしょうがないや。
みなさま、迷惑掛けました。今でも反省。つうか、今だから反省。あの時期があったからこそ、その後ちゃんと会社で可愛がられつつ働くことができました。苦笑
あとネタとしておもしろいのものはいろいろあるのだけど、また機会を見て続きを書こうかしらと思う。
とりあえずもう寝る。