大学へ行ったのは9月からの学校への出願に必要な推薦状を教授に書いてもらうため。
担当教官だった○つみ先生には、卒業以来2年間全く連絡を取っていなかった、というよりまるで連絡することになるとは想像もしなかったのだが、おそるおそる送ったこれ以上なく丁寧な口調のメールへの返信は、とてもフランク。「分かりました。じゃあ10時半に来て下さい。午前中に片付けましょう。」
基本楽天的にできているぼくはこのとき、てっきり教授に掛かれば推薦状なんて御茶の子さいさいの朝飯前というか、まるでお決まりの書類をコピー&ペーストで作成するようにサクサクと作成してもらえちゃうのだろうって考えてた。教授からの要望は、推薦状に書いて欲しい内容をまとめてメモしてきてくださいとのことだったけど、ちょっとご機嫌を取る狙いもあり、教授の持ってる推薦状フォーマットを送ってもらい、英文で作成していくことを申し出てみた。
教授から送られてきたいくつかのフォーマットを見ると、推薦状って言うのはおよそよく似た構成をしているようだった。①推薦者(教授)と応募者(学生)との関係、②担当した科目においての評価や具体的な活動、③それ以外の科目においての学習の様子、④学業以外の目立った活動、⑤締めの台詞。みたいな感じ。
とりあえずこれらに合わせてじぶんの自慢できることを羅列してみたけれど、カゼが悪化して英文は作成できてない状態で大学へ。
大学へ到着、ひさびさに対面した教授は、以前と変わらない髪型だった。髪形について多くは語らないけれど、きっと同じゼミだったみんなは分かってくれるアレだ。もじゃもじゃのおかっぱでてっぺん薄め(とてもおもしろい先生です)。
先生は言う。「ええと、何かぼくが作業する必要あったかな?」・・・って、推薦状作成してくれるんじゃなかったの?なんだか大きな誤解の存在に気付いて焦る。ぼくはメモだけ渡して、教授が文章作って印刷してサインした推薦状をもらって、あとは梅田でお昼ご飯でも食べるつもりだったんだけど、どうやら教授の中では全然事情が違ってたらしい。
とっさに出した案は、①今日本語で書いてきた内容をチェックしてもらう。②チェック済みの日本語をぼくが英訳する。③作成した英文をチェックしてもらってOKならサインをもらう。という段取り。要するに、英語の文章もぼくが作ることになった。梅田ランチをあきらめ、久しぶりの402号室(研究室)でパソコンをカタカタ。
出来上がって13時。
「教授は授業に行かれましたよ」、と秘書さん。
14時半。授業は終わる時間なんだけど戻らない教授。部屋の前に書きあがった英文(A4 2枚)を抱えて座り込むぼく。過ぎていく時間の中、いっそ日を改めてやろうかとあきらめ気分が首をもたげるけれど、教授はこの日の夜からイランへ出張。今日を逃したらしばらく会えない。
秘書さんに授業のあったはずの教室を教えてもらってのぞくと、学生からの質問(相談)責めに遭っている教授を発見。彼ら学生は学費を払ってるのだから・・・とオトナぶってみるものの、ガキども早くしやがれとアタマの中で小人さんが乱暴なことを言う。
とりあえず待つこと合計3時間。教授チェックが終わったのは4時前だった。学生の時とまるで同じように帰り道にはRカフェへ立ち寄って、キャラメルミルクに癒されながら、段取りの悪さ、準備不足、そして期待過剰をとりあえず反省。でも、こうして推薦状は出来上がった。ばんざい。