春ですね。

合格発表を思い出す。


兄が消えたのは合格発表の日だった。


大学受験の時医学部受かって母と嬉しそうに抱き合って、見た事も無い姿をさらけ出して喜ぶ兄を覚えてる。


国家試験落ちたのに母に受かったと言って抱き合って…、その後神社に御礼に行くと言った切り、二度と帰ってこなかった兄。

母は最後兄は笑っていたと言いました。


しかし、兄の最後残された遺言は

両親に向けた恨み言が綴られたメモ帳でした。


私は警察から私に直接渡された、そのメモ帳を今も隠し持っています。

あゝ、燃やせない。

この呪物は。燃やせないんだな。

呪いだから。


捨てた方が良いかもね。

でも何言われても多分捨てない。

でもこれを持っていた所で何の生産性もない。

でもこれが、彼が生きた証の最後のカケラだから。

とても貴重で二度と生まれない物だから。

しがみ付くしかない。

この呪いに。。


心に穴が空く