正月休みが長くて辛い

 

2015年が明けた。

 

脳幹出血発症から1年と3ヵ月が経ったが、状況は最悪だ。

 

入院中は車椅子やサークルで移動してたから、そこまで辛いと思うことはなかった。

 

外に出て動いてみると、頭はグラグラする、眼は焦点が合わない、

 

足はふらつく、体幹ないからすぐ転ぶ、障害だらけだ。

 

そのうえ、社会に戻ってからは、健康な人と比べてしまい心を病んだ。

 

食べられない、眠れない、一人でいられない、重症だ。

 

会社は年末年始のお休みだ。

 

この年、オフィスのレイアウト変更のため年末年始のお休みは12連休だった。

 

元気な時ならば、万歳三唱しただろうが、身も心も病んでいると、家にいても辛いだけだ。

 

決して嬉しくはない。

 

寝れないし、食べられないから、休みでも嬉しいことはない。

 

手持無沙汰だと、辛さが倍増する。

 

前の年は無理に何回かゴルフに行って、周りにたいそうな迷惑をかけた。

 

だから、もう、だれも誘ってくれない。

 

そりゃそうだ。まともに打てない、歩けないでは大お荷物だ。

 

だからやることもなく、辛いから夜になるのを待って

 

酒を飲む毎日だ。

 

何日か経つとそれに結構なれてきて、昼間をやり過ごして夜を待つ生活になってきた。

 

友人Tが見かねて、旅行を企画してくれた。

 

少しでも私の身体によかれと思って、伊豆にある「ア〇ウェルネス」という

 

断食が売りの宿泊施設を3泊で予約してくれた。

 

以前ファスティングの老舗施設「〇すらぎの里」に何度か行って、私が身体をリセットできた!

 

と喜んでいたのを覚えていてくれたのだ。

 

それに、まだ、モノを食べることが辛い私に断食はピッタリと思ったらしい。

 

私は乗り気ではなかったが、12日間も引きこもっていても仕方ないと、

 

伊豆旅行に同意した。

 

そして正月明けに伊豆にむけて、踊り子号に乗り込んだのだ。

 

病んでいる私は心細さ満載だ。

 

3日間断食はかまわないけど、お酒も飲めないから、辛い。

 

この頃、何をしていても辛く、苦しかった。お酒を呑んだ時だけ楽になって、

 

それだけが救いだったから、呑めないことが不安だった。

 

 

この「ア〇ウェルネス」は10年近くたった今も営業しているから大声で悪口は言えないが、

 

私たちが言った2015年の正月はまだ、どんでもない似非ファスティング施設だった。

 

(今はそれなりに人気があるみたいなので、変わったと思いますけど、当時はね)

 

それはそれは辛い3泊4日だった。

                                                                               to be continued.