いま世の中では


争いが起きているね


「いまはすべてを被災地に捧げるべきだ」


という考えと


「いままでどおりに生活するべきだ」(なにもしないという意味ではなく)


という考え。


ふたつの価値観の戦いが


この国で起きてしまっているね。


でもね、


やっぱりこれは意味のない争いだよ


AチームもBチームも


どちらも悪くないし


どちらも思い描く未来は同じなんだから


だけどね


誰かを攻撃した段階で


それは悪いことになってしまうよ


自分と違う考え方の人に


傷を負わせたら


それはいけないことだよ。


それが自分の中で


どんなに正義だと思っていても。


Aチームの中には


「被災地への愛」という剣を振り回して


たくさんの人の心を傷つけている人がいるよ。


「ひとつになろうとしてるのにー!!」って。


その気持ちこそ


ひとつになることを遠ざけてしまうよ。


違う考えの人も受け入れてあげなくちゃ。


このままだと


歴史の教科書にあった


魔女狩りや赤狩りのように


この国から笑顔が消えてしまうよ。


でもね、


Bチームも


剣を振りかざす人の気持ちを


受け入れてあげなきゃいけないんだ。


彼らは


被災地への愛を抱えきれなくて


うまく被災地に向けることができなくて


どうにかしたくって


結果的にBチームの人を


責めてしまうだけ。


前に進むことを決めたBチームへの攻撃に


愛を浪費してしまうだけ。


無意識に近い状態で。


何度もいうけどね、


どっちの理念も間違っていない


どっちも愛にあふれている


でもね、


間違いは


相手を攻撃した瞬間に生まれるんだよ。


中東で何千人もの犠牲者がでたとき


同じ地球人としてなにもしなかったことを


だれも咎めることはできないのと同じように


人の生き方を責めることは


だれにもできない。


みんな一生懸命生きている。


被災地だろうが


被災地じゃなかろうが


みんな精一杯生きている。


生きることの辛さはだれも


測ることはできないよ。


自分のものさしで


人の人生を測ってはいけないよ。


だれかの生きるよろこびを


奪ってはいけないよ。


愛は傷つけるためのものじゃない


受け入れるためのものだよ