河野多香子さん歌集『古今さらさら』 | 広里ふかさのブログ

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広里ふかさです。短歌の反響をいただくことがたまにあり、いいね!や、コメントをしたくて、アメブロを開設しました。

河野多香子さんの歌集『古今さらさら』を読んだ。

毎日新聞など、新聞歌壇の投稿者のご縁で、
頂戴するご縁に恵まれた一冊。

御本人は既に70代、
わたしから数えて実年齢はだいぶ先輩だけど、

短歌作品を拝読すると

瑞々しさや茶目っ気、
新しめのかな表記のセンスもあって
あまり自分たちとの違いを感じない。

「気持ちが実年齢と離れた」と
御本人もご自分のことを

おっしゃっているが、
投稿者全般の気持ちには
そういうところもあるのかもしれない。

年を重ねても、感覚の身軽さは
現在の若い気持ちのままでも良さそうなことに
心強さを感じた一冊だった。




時は春 回る回るよ洗濯機くよくよしないで暮らしましょう/河野多香子


「お婿さん」にしたのは私その人の人生まるごと受け止めた春


「三四郎」「それから」「門」の三部作、女に迷った男はかわいい


ふりかえり確かに君を見ていたが、もうなにもない夏の逃げ水


君という器がいちばん鮮やかにわたしをわたしのままで咲かせる


以上、『古今さらさら』/河野多香子(不識書院 9784861511615)より



◎この歌集はご本人のブログ

 

 

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