古いものの意味は | 藤吉建築設計事務所 スタッフブログ

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事務所の出来事、スタッフの出来事をつづります。

 

ヨーロッパの旧市街と呼ばれる街では古いとか耐震性が劣るとかいう理由で壊されることは少ない。町並みとか建築がその地域の歴史や文化にとってとても大事なものであるという共通認識があるからだ。日本では残念ながらそういう街も少ないし残すことの意味が問われることもなく多くがいつの間にか消えていく。そんな中農山村や地方都市では比較的最近まで唐突な建物は少なかったが近頃はそうでもなくなってきた。昔ながらのつくりが良しとされず田舎臭いとか古臭いという評価になるのは残念なことだが現実はそちらに向かっている。日本中がこうなってしまわないことを願うが人々の価値観は簡単には変わらない。子供のころから街や文化についてちゃんと教えてこなかったつけともいえそうだ。

合理性とか経済最優先の価値観に相いれないものが生き残るのは簡単ではない。